• 目次
      • 《アテナ》
      • 《天照大神》
      • 《アポロン》
      • 《宮本武蔵》&《五輪の書》
      • 《服部半蔵》
      • 《ファフニール》


7-001S《アテナ》
ギリシャ神話

 ギリシャ神話の女神。処女神であり、永久の処女。
 常に兜と槍と盾で武装をしており、学者には啓示を、発明家には霊感を、裁判官には公平を与える。ローマ神話ではミネルヴァ。


『 オーラ 』
 ティタン神族メティスは「男子を産めばその子が父親を殺す」と予言されていたが、天神ゼウスによって孕ませられる。
 予言を知ったゼウスはメティスを丸呑みし、子どもが産まれないようにしたが、その後に恐ろしい頭痛に苛まされた。耐えきれなくなったゼウスが鍛冶の神ヘパイトスに頼み、鑿で頭を割ってもらうと、割れた頭の中から背の高い灰色の目の美女が槍を振りかざし現れた。これが《アテナ》である。
 このような経緯で頭から産まれたため、知恵を司る女神とされる。

 結果としてゼウスに対する予言は外れた。ゆえに《アテナ》は運命に抗う力……、『オーラ』を持つ。

[T]このユニットに対戦相手のユニットからダメージが与えられたとき、そのユニットにこのユニットのパワーに等しい数のダメージを与える。
[T]このユニットにユニット以外の対戦相手の効果でダメージが与えられたとき、対戦相手にこのユニットのATKに等しい数のダメージを与える。
 ギリシャ神話には《ヘラクレス》や《メディア》に関わるイアソンに代表される英雄が7人おり、七英雄と呼ばれる。
 天神ゼウスとアルゴス王の娘ダナエとの間に産まれたペルセウスも、その七英雄のひとりである。

 懐胎したダナエの父、アルゴス王アクシリオスは「孫によって殺される」と予言されていた。そのためペルセウスを恐れ、娘ダナエともども木箱に詰めて海に棄ててしまった。
 しかし幸運にも木箱はセリポスの浜辺に流れ着き、セリポス王ポリュデクケスに保護される。

 美女、ダナエに魅せられたポリュデクケスは、ペルセウスが成長するにつれてその存在を疎ましく感じ始め、ペルセウスを殺すために女怪物ゴルゴンであるメドゥーサの討伐へ向かわせる。
 メドゥーサはその顔を見るとあらゆる生き物が石化してしまうという能力を持つ、恐ろしい魔物であり、逞しい青年に成長したペルセウスにとっても、勝ち目の無い相手であった。
 だが討伐前に朝日に祈りを捧げていたペルセウスの前に、異母きょうだいであるヘルメスと《アテナ》が現れ、それぞれ黄金の剣と盾を与える。
 《アテナ》の盾は鏡のように磨かれており、ペルセウスはこの《アテナ》の盾越しにメドゥーサを確認し、ヘルメスの剣でその首を落とすことに成功した。
 ペルセウスはこのメドゥーサの首の石化能力を用いて、将来の妻となるアンドロメダや、ポリュデクケスと無理矢理婚姻されそうになっていた母ダナエを助けた。

 最終的にメドゥーサの首は《アテナ》に献上されたため、《アテナ》は盾にこの恐ろしい首を付けた。こうして《アテナ》の盾はあらゆる脅威を跳ね返すものとなったのだ。
 なお、現代でも《アテナ》の盾アイギス(イージス)は艦載対空システムの名称として用いられている。



7-002S《天照大神》
日本神話

 八百万の総氏神(最高神)。その名の通り太陽神であり、日本神話では皇室の祖神とされる。
 地母神であるため女神であるといわれているが、時に勇ましく武装する姿で現れることもあるため、もともとは男性神であったという説もある。


[F]このユニットが戦場から捨て札置き場に置かれるならば、代わりにゲームから除外される。
[CB]このユニットカードをゲームから除外する。
 《天照大神》の弟、素戔嗚(すさのお)は乱暴な性格であったため、彼を恐れた《天照大神》は洞窟の中に隠れてしまう。
 太陽神である《天照大神》がいなくなったため、世界は闇に包まれ、国中で災いが起きるようになってしまった。

[A][1][白]、EPICユニットを1体ワイプする:このユニットカードをワイプ状態で戦場に配置する。このアビリティはこのユニットカードがゲームから除外されている場合にのみ使用できる。
 これは一大事と神々は《天照大神》の岩戸隠れを深刻に見た神々は《天照大神》を外に出そうとしたが、隠れた洞窟の前に置いた岩は簡単には退けられない。
 そこで洞窟の前で宴会を開く。
 踊りに長ける天鈿女(あめのうずめ)は、このブログが設定の「アダルトコンテンツですか?」の質問に「いいえ」と答えているがために書けないほど筆舌に難く非常にいやらしい踊りを披露した。白い柔肌。弾ける汗。盛り上がる観衆。どんどこどんどこ。
 興味を示した《天照大神》が僅かに岩戸を開いたときに、今が機会と天手力男(あめのたぢからお)が岩戸を無理矢理に開き、ついには《天照大神》を外に出すことに成功した。こうして世界には太陽が戻ったのだ。太陽は沈んでも、消えてしまうわけではない。また朝日が昇りそしてまた落ちるのだ。



7-032S《アポロン》
ギリシャ神話

 医術、音楽、数学、予言の神。
 太陽神でもある。《アルテミス》は双子の妹。
 例によって子沢山の天神ゼウスとレトの息子である。


[F]あなたの時代が発展する際にあなたのCAヤードから捨て札置き場に置かれるすべてのカードは、代わりにソウルヤードに配置される。
[F]このユニットのレベルをあなたのソウルヤードにあるコスト5以上のSS1個につき-1する(レベルは0以下にならない)。
 《アポロン》の父、天神ゼウスは数多くの愛人を持ち、《アポロン》のみならず《アテナ》、《アルテミス》、《ヘラクレス》など、ギリシャ神話を彩るさまざまな神々英雄を産ませた。

 《アポロン》はゼウスの子の中では一、二を争うほどの力を有しており、不老であり、戦に強く、情と怜悧さを併せ持っている。
 ならば明るく軽口をたたきながら、まるで父親であるゼウスのように多くの愛人を作った彼が立っているだけで、SSヤードという土壌は豊かになるものだ。



7-048R《宮本武蔵》&7-057U《五輪の書》
日本史(1584-1645)

 要するに武蔵は、そのどれにも頓挫した。あまりに高く吹っかけすぎたからだと世人は評した。
 そして、とどのつまり、彼は、細川藩にわずか十七人扶持三百石で骨を埋める結果となった。しかも、最後に骨を拾ってくれた細川忠利も、その翌年にこの世を去ったのである。
 挫折の生涯である。不遇の人生である。薄運の一生である。――表面的に見ればだ。
山田風太郎, 『魔界転生 上 山田風太郎忍法帖(6)(講談社文庫)』, 講談社, 1999. p88より

 剣士、あるいは兵法者。
 13歳で新当流の有馬喜兵衛という人物との決闘を始めとして、生涯六十回を越える試合の中で、ただ一度も敗残を期することがなかった最強の剣豪。

 記録は少なく、美作(岡山県)の新免家の家老の息子であるという説が有力である。父親は十手術の達人であったため、それを元に二十代にして円明流を開祖し、多くの弟子を従える。
 慶長十七年(1612年)、豊前小倉藩の細川家の公認のもと、長剣を用いた秘剣燕返しで知られる佐々木小次郎と決闘を行う。これは巌流島の戦いとして知られる。《宮本武蔵》は船の梶を削り、小次郎の長刀よりもさらに長い棍棒を作り、さらには敢えて決闘に遅れ、自身に有利な状況を作った上で勝利した。
 仕官の口はあったものの、漂泊の日々を続け、寛永十四年(1637年)の島原の乱に軍鑑(将軍補佐役)として参加するも、脚を怪我しただけで終わる。
 また関ヶ原の戦いに参加したと伝えられるが、その活躍のほどは史書には伝えられていない。
 六十二歳、没。
 最後に「我事において後悔をせず」という一節で有名な『独行道』を書き残す。


『 追撃 』
[T]このユニットが防御されたとき、防御ユニットにこのユニットのパワーに等しい数のダメージを与える。
 武士は大小二刀の刀(太刀と脇差)を持っているが、通常使用するのは太刀のみであり、両手持ちで使用する。
 だが《宮本武蔵》の剣術は二天一流(あるいは二刀一流)と呼ばれ、大小の二刀をそれぞれ片手で持つ剣術である。
 二本の刀を持てば、それだけで手数は二倍になる。ゆえに《宮本武蔵》の攻撃は一発では終わらない。

 [A][W]:あなたのデッキから【書物】のヒストリーカードを1枚サーチし、手札に加える。
[A][W]:ユニットを1体選ぶ。ターンの終わりまでそれは『 追撃 』を持つ。
[A][W]:ユニットを1体選ぶ。ターンの終わりまでそれのATKを+1すると共に、それは『 オーラ 』と『 速攻 』と『 勇猛 』と『 追撃 』を持つ。
 《宮本武蔵》は、生涯無敗の剣豪であったが、それまでの剣における一対一の戦いを「小の兵法」として、その「小の兵法」で勝つ道理を究めれば、大軍を率いての「大の兵法」でも勝利を導くことができる、と主張した。その理念を形にしたのが晩年の《宮本武蔵》が書した著作、《五輪の書》である。

 寛永二十年(1643年)に熊本霊厳洞にて書きはじめ、正保二年(1645年)にようやく完成したその巻物は地水火風空の5巻で構成されており、地の巻では小の兵法から大の兵法に至る心構えを、水の巻では常在戦場の心構えを、火の巻では実戦での兵法を、風の巻では他流との比較を、そして空の巻では兵法の究極とそれに至る道を述べている。
 地水火風空に対応するように、時代4で書き上げられた《五輪の書》はATKアップ、オーラ、速攻、勇猛、追撃と5つの能力を読み手に付与する。



7-075R《服部半蔵》
日本史

 徳川家康の重臣、服部家の襲名。
 忍者として知られるが、正確には忍びは一代目《服部半蔵》保長までであり、一般に《服部半蔵》として知られている家康に仕えた二代目《服部半蔵》正成は伊賀・甲賀勢を率いてはいたものの、忍者ではなく一武士である。
 その名は現在も東京との半蔵門に残る。これは江戸城の門外に《服部半蔵》正成の屋敷があったことに由来する。
 フレーバーで家康に仕えていることを匂わせつつも忍者ということから、《服部半蔵》は初代保長、二代目正成、三代目正就の融合と思われる。


[CB]このユニットカードを戦場に配置する。ターンの終了時に、このユニットをCAヤードに置く。
『 速攻 』
[A][2][紫]:ユニットを1体選ぶ。それに500ダメージを与える。ターンの終わりまでそれはこのユニットを防御できない。
[T]このユニットが対戦相手の効果に選ばれたとき、このユニットを手札に戻してもよい。
 延宝四年(1676年)に藤林保武によって記された『万川集海』は伊賀・甲賀の11人の忍者の忍術・忍器などを示したものである。
 これによると、伊賀と甲賀はもともと守護大名が存在しなかったため、政治が行われず、豪族同士が昼も夜も合戦を続け、戦のことばかり考えていたがために忍者という存在が誕生したものだという。

 突如として現れ、風の如く動き、人目につかぬよう闇に紛れ、目的を果たしたのちには遁走する。そうした忍術は『万川集海』によれば謀略のために姿を現して敵中へ入る陽術(変装術)と人の目を忍び姿隠れの術をもって忍び入る陰術(侵入術)に分類される。
 この陰陽の忍術によって、《服部半蔵》は出現と遁走の技に長け、敵を翻弄する。



7-076S《ファフニール》
北欧神話

 ロキは言いました。「注意してお聴き! その指輪と黄金は全部、小人のアンドヴァリが作ったものだ。ぼくはただ、呪いを受けながらもぎ取っただけなんだ」ロキは一息ついて続けました。「だから、小人が言ったことを、ぼくが教えてやろう。彼が言ったことは、そのまま実現するだろうからな」ロキの声は低く、抵抗しがたいものでした。「その指輪を持っていけ! その指輪と黄金には、わたしの呪いがかかっているぞ! そいつはそれを所有する者を、誰でも滅ぼすだろうよ」
キーヴィン クロスリイ・ホランド (著), 山室 静 (翻訳), 米原 まり子 (翻訳), 『北欧神話物語』, 青土社, 1983. 「二十六 オッタルの賠償金」p226より

 人間と巨人の国ミッドガルドに、3人の息子であるオッタル、レギン、《ファフニール》と娘リュングヘイドとともに暮らしていたフレイドマルという男がいた。
 オッタルは川獺に変身する魔法を取得していたが、旅をしていた神々、オーディン、ロキ、ヘーニルらによって食料として殺されてしまう。

 宿を借りる代金としてオッタルを差し出してきたロキたちに対し、怒りに燃えるフレイドマルたちが決行したのは闇討ちであった。
 彼らは神々の持っていた魔法の道具を取り上げると、ロキだけを自由にし、オッタル殺しの賠償金として川獺となったオッタルの皮を満杯にし、さらに身体を隙間無く隠せるだけの黄金を要求する。

 自由になったロキは黄金を求め、小人族のアンドヴァリを脅迫し、彼から大量の黄金をせしめる。
 フレイドマルたちのもとに戻ったロキは、奪った黄金をオッタルの皮に詰め、さらに黄金でオッタルの皮を隠す。しかし髭の先だけが隠れず、最終的にロキはアンドヴァリから最後に奪った呪いの指輪で髭を隠し、賠償金の支払いに成功した。

 だがこの黄金の指輪にはアンドヴァリがロキを憎んで指輪にかけた「指輪を所有する者」に対する呪いをかけられていた。


[T]あなたのユニットかあなたのヒストリーが戦場から捨て札置き場に置かれたか、あなたのSSがソウルヤードから捨て札置き場に置かれたとき、ターンの終わりまでこのユニットのレベルを-1する(レベルは0以下にならない)。
[A][1]、このユニット以外のユニットを1体かEPIC以外のヒストリーを1個かSSを1個犠牲にする:ユニットを1体選ぶ。それに1000ダメージを与える。
 《ファフニール》はフレイドマルの3人の息子のうちのひとりであり、きょうだいの中で最も不敵で我儘であった。
 彼は賠償金の分配を拒んだ父親フレイドマルを闇討ちして殺害、黄金を奪い、竜に姿を変える。

 父の遺言として、《ファフニール》に復讐するために息子か勇敢な夫を見つけられる娘を産めと告げられたリュングヘイド。
 デンマークのヤルプレク王の許で鍛冶師として働くことになるレギン。
 呪われた黄金に魅せられて竜と化し、黄金の上に蜷局を巻いて横たわる《ファフニール》。

 《ジークフリート》が聖剣グラムを携えて竜と化した《ファフニール》の前にやって来たとき、彼らの運命が再度交差する。
 かくて呪われた黄金は、今度は《ジークフリート》の手に受け継がれるのだ。

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■引用・参考文献
藤田 和敏, 『「甲賀忍者」の実像 (歴史文化ライブラリー)』, 吉川弘文館, 2011.
大石 学 (編集), 小宮山 敏和 (編集), 野口 朋隆 (編集), 佐藤 宏之 (編集), 『家康公伝〈5〉逸話編―家康をめぐる人々 (現代語訳徳川実紀)』, 吉川弘文館, 2012.
岸 祐二 (著), 加来 耕三 (監修), 『図解雑学 五輪書 (図解雑学シリーズ) 』, ナツメ社,  2002.
ヴィルヘルム・グレンベック (著), 山室 静 (翻訳), 『北欧神話と伝説』, 新潮社, 1971.
バーナード エヴスリン (著), Bernard Evslin (原著), 小林 稔 (翻訳), 『ギリシア神話物語事典』, 原書房, 2005.
戸部 民夫, 『八百万の神々―日本の神霊たちのプロフィール (Truth In Fantasy)』, 新紀元社, 1997.
山田風太郎, 『魔界転生 上 山田風太郎忍法帖(6)(講談社文庫)』, 講談社, 1999.
キーヴィン クロスリイ・ホランド (著), 山室 静 (翻訳), 米原 まり子 (翻訳), 『北欧神話物語』, 青土社, 1983.

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