日誌/ラスクロ、青橙無限闘場(アトランティカ)


 かつて、とある無限パワーを実装したデッキがありました。

 そのデッキの名は→橙青アイアンミュシカ。天空2-3あたりに燦然と登場し、登場し――そして登場したクソデッキクラシック用のデッキでした。

 このデッキの構造は簡単で、

  1. 《英魂の拳闘場》
  2. 《変幻の鏡》
  3. 《青氷の神軍師 ミュシカ》

を揃え、《変幻の鏡》で【武闘家】にした《ミュシカ》がX=0で無限回効果を起動するだけでパワーが無限になるという構造でした。


 このコンボ、1と2に関しては代替品がないのですが、3の《ミュシカ》に関しては、「XコストでX=0で起動できるアクションアビリティを持っているユニット」という条件を満たせば、他のユニットでも代わりが利くのです。

 幸い《英魂の拳闘場》と《変幻の鏡》はアトランティカのカード。なので、天空の《ミュシカ》に代わるXコストのアクションアビリティを持つユニットがいれば、アトランティカプラスワンで無限コンボが達成できる!

 そんな思い付きのもと探し始めたわけですが、はてそんなのいただろうか。いたならアトランティカ時代に作っていたはずだし、1弾から6弾のカードパックをすべて漁っても存在しなかったはず――とカードリストを見返していたところ、ついに発見したのです。それは確かに1-6弾のカードパックには存在しませんでした。

 PR-053。
《月貞理羽》。


 PS Vitaソフト、『剣の街の異邦人』のコラボで登場したPRカードですが、実はプレイ目的で普通に購入していたのであった! ちなみに当時は→簡単なリプレイ的なものも書いていました。

 性能としては、3マナは時代3以降の《魔血の刃》などの影響を受けてはしまいますが、避けにくい《完全なる眠り》を時代1-3で受ける2マナではないのは除去耐性としてはそこそこ。
 レベル3はやや遅めで、これは少々難しいところ。《氷魔界の守護王 ガスタルフ》がいる天空青とは違い、アトランティカ青はそこまでレベルコントロールが容易ではないので、時代を変化させるかレベル上下するカードは積極的に採用したいところ。

 そうした表面的なデメリットはさておくとしても、《月貞理羽》にはもっと大きな欠点があります。それはAAを起動する際に「選んでいる」ということです。

 X=0で起動するためには、選ぶ対象であるX=0のユニットが場に存在しないといけません。もちろんそんなカードは存在しないわけで、ではカードではないユニットを場に出すしかない。つまりトークンユニットが必要です。

 トークンは天空1から導入された要素であるため、アトランティカプラスワン構築でトークンを生成するには15弾のカードから選ばなければいけません。種類は2種類で、まず1種類目は【ゾンビ】で、《絶夢の魔黒医 オルシャ》が出せるのですが、これがトリプルシンボルなので非現実的。

 本命はやはり【クレイタ】で、これを出せるのは、

  • 《深海の古王 メギ・シュロム》:2体
  • 《連波の青光術師 ルル・ミア》:1体
  • 《南海の弓使い》:1体

の3種類。多いとはいえませんが、少なすぎるというほどでもない。


 以上のことから、青橙の《英魂の拳闘場》を利用した無限コンボデッキを作るにあたって必要な要素は5つ。

 1つめはコンボパーツとそのサーチカード。
 ユニットである《月貞理羽》はともかく、《英魂の拳闘場》や《変幻の鏡》はそこまで複数枚積みたいカードではなく、またコンボを達成しやすくするためにはサーチカードは必須です。

 2つめはコンボパーツを守るカード。
 無限パワーになった《月貞理羽》はダメージに完璧な耐性を持ちますが、白や黒の確定除去に対しては無力であり、青のバウンスなどにも不安が残ります。そうした除去から守る必要があります。
 また《英魂の拳闘場》や《変幻の鏡》もデッキによっては簡単に割られてしまう可能性があることから、どうにかしてヒストリーを守る要素、もしくはヒストリーを回収する要素が必要です。

 3つめはコンボを行うために必要なトークンを生成するカード。
 上で述べたように、《月貞理羽》がX=0で効果を使うためにはコスト0のユニット、すなわちトークンが必要で、それらを配置するカードは不可欠です。

 4つめはコンボパーツがより効果を発揮しやすくなるためのカード。
 無限パワーになった《月貞理羽》ですが、オーラは持たず、ワイプなどにも耐性がありません。無限パワーのブロッカーが働きやすくするための補助は必要でしょう。

 5つめはフィニッシャー。
《月貞理羽》は無限パワーになれますが、無限ATKではありません。引き延ばすことでなんらかのフィニッシャーを用意しなければ、このコンボは無価値となってしまいます。

 以上の5つの条件を満たすデッキ、15弾発売とともに完成してしまったラストクロニクルを完結させるためのデッキ、それがこれだ―ッ!



青橙無限闘場
アトランティカ


2《ブーディカ》
2《アレイン》
3《魂火酒の酔拳士》CF
3《歌樹園の詩想家》C
2《豪拳の師範代》
3《天地命刹の拳帥 オズマ》CF
2《陽祠堂の守り人 ダナーン》
2《女拳聖 ベルカ》BF
3《神泉の加護》C
3《英魂の拳闘場》

-橙(25)-

C: CA3
B: CB1
L: レガシー
F:【武闘家】
T: トークン生成

2《わだつみの声 アンジュ》B
2《彩流刀の剣姫 ミィ・リン》
2《深海の古王 メギ・シュロム》T
2《蒼世の女剣神 イズルハ》L
3《南海の弓使い》CT
3《竜吉公主》
3《月貞理羽》
2《時使いの長 オルケン》
2《因果断ちの一閃》
1《ミスラムの神玉》
3《変幻の鏡》

-青(25)-






 回るのかコレ。

 コンボパーツについては割愛。
 パーツのサーチとして、《変幻の鏡》サーチ用に《わだつみの声 アンジュ》を採用。ただし【楽器】が入っていないのでCCで捲ってしまうと泣くしかない
 他のサーチとして、青ユニットなら《霜色の継承儀式》でサーチが――と思いきやカテゴリ【器の者】って何がいるんですかねぇ……。
 また、《魂火酒の酔拳士》や《天地命刹の拳帥 オズマ》は《英魂の拳闘場》で使いやすくなるうえ、サイズが大きくてCAも3なので3積み。

 コンボパーツを守るカードは、ユニット用に《神泉の加護》、ヒストリー用に《陽祠堂の守り人 ダナーン》を採用。どっちもそこまで使い勝手の良いカードではないけれど、まぁほかに候補がないので致し方なし。


 コンボ用のトークンは《深海の古王 メギ・シュロム》と《南海の弓使い》で合計5枚とちょっと少な目。とはいえ《月貞理羽》の効果で出し入れすればそれほど不足はしないはず……? 《連波の青光術師 ルル・ミア》はそこまで使い勝手がよくなさそうなので除外。

 コンボパーツの活性化については、《竜吉公主》でオーラ付与、《時使いの長 オルケン》で時代操作、《ミスラムの神玉》で《変幻の鏡》や《月貞理羽》を回復という具合。


 問題のフィニッシャーですが、無難な《竜吉公主》のほか、《変幻の鏡》とのシナジーを考えて《ブーディカ》、《英魂の拳闘場》とのシナジーで《豪拳の師範代》、無限にしたあとでマナぶんだけATKを上げられる《アレイン》あたりを採用。
 ちょっと心もとない気がしないでもないけれど、さすがにマナベース的に《ウルド》とかは入らないので致し方なし。

 というわけで完成したこのデッキ、残念ながら活躍の場がねぇ! 良かったこんなの実戦に出さずに済んで。
 いやまぁ最後なので、TOURとかどうにかして出たい所存。もっとまともなの作ったら

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