▮《レア・シュミット/Leah Schmidt》、都市レイネで巨人暴走の手がかりを探ること


「騎士さんよ、ここはあんたが出入りするような街じゃあないんだ。レイネはエスファイアの領土じゃないってことを理解してから来るんだな」
「無礼な! この方が誰かを知らないのか?」

 巨人の暴走と反乱軍の間の繋がりを調査するためにレイネを訪れた《レア・シュミット/Leah Schmidt》は、想定していなかった障害にぶつかりました。
 反乱軍はレイネに拠点を置き、帝国の眼を逃れながら兵士を養成していることは確実なことでしたが、シェイクの領土である以上は自由に調査をすることができませんでした。

 そこでレアは鎧と武器を隠し、傭兵が集まる酒場へと赴くことにしました。
「ケルヤンで巨人が暴れたという話、おじさんも聞いたことがある? そのことと、あと反乱軍に関して、ちょっと質問があるのだけれど……。あ、そのお酒はわたしが奢るから」

3-3-134C《証拠確保/Espionage》
「おじさん、ケルヤンで暴走した巨人のことを聞いたって、本当? もしよかったら、それについて教えてくれると嬉しいんだけど……、あ、お酒はわたしが奢るよ。そうだ、あの酒場に行きましょ」

 戦いがある所ならば何処へでも行くのが傭兵です。おかげで市中に流れるたくさんの噂を集めることができました。
 反乱軍が巨人を利用して実験を行い、制御不能になった何人かが暴走したという話は十分にありえる話でした。

 レアは実験が行われたという丘に向かうことにしました。


▮《エルビン・フォン・ベルグマン/Erwin von Bergmann》、謝罪への雪道を歩むこと


「立て、エルビン。あなたは巨人に謝罪をするためにこの旅を始めたはずだ。それなのに、なぜそんなふうに半端な考えをする?」

3-0-ARENA《辺方の雪原/Snowfield of Border》
雪原はあらゆる生き物にとっての墓所であった。戦いで生き残った僅かな巨人は、彼女のもたらす運命にひれ伏した。

 生き残った巨人を捜すために《辺境の雪原》を彷徨った《エルビン・フォン・ベルグマン/Erwin von Bergmann》は、産まれて初めて体験する寒さに堪え難い思いを抱いていました。

 しかし《ラジア・ベル/Lagia Belle》の態度は断固としていました。瞬時に鞘から抜かれた《皇帝の剣プラウテ/Praute, Sword of Emperor》がエルビンの首筋にあてがわれたのです。
「王家の継承者とは言っても、元はといえば敵同士だ。わたしが首を狙う相手には変わらない……。これが宿命なら、わたしは己の問題を解決するために、自身の手を汚そう」

3-3-135U《ラジアの抜剣/Lagia’s Draw》
「黙れ、エルビン! おまえは巨人のもとへ赴いて謝罪することを決断したはずだ。それなのに、おまえの決意はそんなにも柔なものだったのか?」


 エルビンはマントを整えて立ち上がりました。それは冷たい風を防ぐためであり、決意を固めるためでもありました。


▮《ヴィンセント/Vincent》、血族を追跡すること


「ヴィンセントさま、血族は辺境に向けて動いています」
 沈黙の鉤爪の追跡者は、血族との距離を維持したまま備考を行い、《ヴィンセント/Vincent》の次の命令を待っていました

3-1-057EP《ヴィンセント/Vincent》
「我々は沈黙の鉤爪だ。ヴァイオレットさまの命令に関しては、我々が処理しよう」

「そのまま追跡だ。何か怪しい気配があれば報告をしてくれ。邪魔する輩は声が出ないようにしてやれ」
「了解しました」


▮《ミケイラ家の四番目の妹/Mikhaila’s Fourth Sister》、血族を追跡すること


 一方、血族を尾行していたのはヴィンセントだけではありませんでした。

「はい、ミケイラ家の四番目の妹さま。アルゼン家の一代目の当主がこの川を渡っていきました。え? 近くの墓地ですか? こちらのほうに行くとすぐ墓地になります」
 カラブリアの葬儀屋が話を終えるとともに、彼の身体は悪霊に包まれました。《ミケイラの4番目の妹/Mikhaila’s Fourth Sister》はさっきまで生きていた葬儀屋とともに、墓地の亡霊を起こしました。彼らは血族を追って辺境へと向かうでしょう。

3-3-139U《カラブリアの葬儀屋/Calabria Undertaker》
「その通りです、ミケイラ家の四番目の妹さま。アルゼン家の初代当主は既に川を横断しました。あなたのお望みはなんでしょう? 墓地でしょうか? ご案内しましょうか? どうぞわたしについてきてください」

「姉さんは死体は扱うけど、生きている人間で遊ぶ面白みは知らないのよね」
 義兄を尾行することを楽しむ彼女の青白い表情ほど、雪原と似つかわしいものはありませんでした。


▮《アニル・ルーレシ/Anil Luleci》、森を鼓舞すること


 森は蔓によって占領されつつありました。

 蜂と蝶、養成が休むことなしにドライアドの母花から花粉を受けて運び、花粉を埋められたドライアドは身体を震わせながら成長を早めていきました。
 しかし森の住民たちも、何もせずに見守っていたわけではありませんでした。狼は鋭い牙で蔓を噛みちぎり、ゴリラは毛だらけの腕を掻き回して手当たり次第にむしり取ろうとしました。先頭にいるのは半月熊の親分で、そのどっしりした身体でドライアドにぶつかっていました。森の住民たちは皆、ひとつになって対抗しようとしていました。

3-3-151C《月の輪熊のリーダー/Leader of Asiatic Black Bear》
力持ちの月の輪熊がドライアドを押し止めようとした。森の動物たちが生き残りのために戦い始めたのだ。

 フェアリーは火を灯し、動物たちの目の前を明るくしていました。

 森の住民たちは、お互いを区別することなく、みなが立ち上がり、各々が最善を尽くして主力部隊を援護したのです。

3-4-205U《種守護隊の蔓死守/Seed Guard Vine Archers》
「倒すことができないなら、これ以上拡散しないように奴らを押し止めるんだ!」

(この状態でもう少し持ちこたえることができるならば、セルヤとバトゥーが黒い光の正体を明らかにするまでの時間を稼ぐことができるかもしれない………)
 《アイカン/Aikhan》の肩に座る《アニル・ルーレシ/Anil Luleci》は森を見下ろしながら希望を抱いていました。

 しかし蔓は躊躇うことも、恐れることもありませんでした。
 黒蔓が迸り、己の脅威になりえる者だけを正確に選び出し、引っ張り込んで無力化させていきました。手足の縛られた半月熊は、もう泣き叫ぶことしかできません。森の住民たちは無策に逃げ惑うことしかできませんでした。

 状況が悪化したことで、アニル自身も直接戦場へと赴き、救援をし始めました。

3-4-208U《アニルの加護/Anil’s Blessing》
「退くんじゃない。ここでわたしたちが退却すればシエナの森が危険に曝される! ドライアドをここで押し止めよ!」

 当初は戦闘に消極的だったエルフが前線に立ち、ノームもアイカンに刺激されて戦場へと飛び込ました。彼らは直接的な破壊の力は持っていませんでしたが、誰よりも森を鋭く知っていたので、蔓が伸びる枝を分断することができました。
 蔓の束縛から解放された獣は、本来の野性を思う存分に発揮し始めました。


▮《セダ・アーズ/Seda Arzu》、命令を発すること


 シールの庭園では、ドライアドの女王が状況のすべてを全身で感じていました。

 彼女は少しも驚いたり慌てたりもせず、次の命令を下しました。彼女の意志はすべてのドライアドの幹へ、音も無く伝えられました。




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