『雲歩き』制作録 最初のステージ編
1月後半〜2月前半の進捗報告です。
今回のイラストは「登場人物紹介追加」の項でも紹介しているレンとシラソです。
該当項でも書いていますが、イラストが上がってきたときに「これはこういう流れができるな」という認識がギャっときて一気にシナリオの構築が進むキャラがたまにいるのですが、シラソがそれです。他キャラと同じく立ち絵はhanicoさん(→@hanicorosan)にお願いしています。
詳細な進捗は以下のとおり。
🟪雲歩き、お遍路キャロムビリヤードパズルRPGに
→製品ページ を作った時点ではジャンルは仮に「お遍路キャロムパズルシューター」としていたのですが、「お遍路キャロムビリヤードパズルRPG」にしました。短くした場合は「キャロムビリヤードRPG」かなぁ。
まず「シューター」だとFPS/TPS/STGのどれかとして認識されてしまうのでADVかPZLかRPGにするのが適当だろうな、と思ったのですが、まぁRPGでいいかということでRPGに。
あとは「キャロム」は一発で伝わらないので「キャロムビリヤード」にして、「なんとなくビリヤードと関連する何かなのだな」と理解してもらえれば良いなぁ、といことで。
🟪1-1を作る
ジャンルもまとまったところでゲーム本編部分ですが、ようやくステージ1-1(の処理の流れ)が完成しました。
*音が出ます。
— ブリキの (@buri_kino) February 11, 2026
雲歩きステージ1-1、処理はOKかな。キャラが違うとか手抜きでアニメがない部分があるとかカットインがまだとかあるが、とりあえず流れは。
1/4は会話だけ。
2/4で開始(探査)処理+狙わずにショット。
3/4で狙ってショット。
4/4で遷移からレイドでそのまま勝ち。
のチュートリアル。 pic.twitter.com/l523H54f5l
『雲歩き』は全88ステージなので1/88なわけですが、この最初のステージを作るのに制作開始(本格始動は霜夜移植・バグ取りが終わっての前年8月くらい?)から半年程度かかりました。
最初のステージが動くというのは、「とりあえずちゃんとこのゲームらしい処理がひととおりできるようになる」ということなので単純な1/88より達成度合いとしては大きいです。全体の1/3〜半分くらいは終わった認識。
ここから先は、
- 見た目を綺麗にする
- 処理を綺麗にする
- 操作しやすくし、見やすくする
- バグを取る
みたいな「とりあえず動いているけど遊びやすくする」作業と、
- 盤面の形状や大きさが違うステージの追加
- 種類や数が違う敵を追加
- さまざまな効果のある設置物を追加
- 技やアイテムを追加
- たくさんの会話・キャラを追加
といったコンテンツを増やしていく方向で膨らましていきますが、魂斗羅スピリッツの奇数・偶数面くらい違いがあるのでなければ1-1からかなり共通して作れるので楽ができます。
本作の「ステージ」ですが、「最大4つの盤面から成るひとまとまり」を指します。盤面はキャロムビリヤードの台。1つの台につき、1つの戦闘(または会話だけ)、というイメージです。
1章1節は最初のステージなので、当然チュートリアルをする必要がありますが、この(最大)4つの盤面をどう構成するか?
これまで全体的な仕組みをざっくりと作ってきましたが、今回は本格的に頭から一つずつ構築していきました。
で完成した流れが、
- ①敵0:会話だけ(動画00:00〜)
- ②敵1+障壁1:デテクト→戦闘→撞く(00:08〜)
- ③敵1:敵の攻撃→デテクト→戦闘→撞いて止める(00:43〜)
- ④敵1:止めた地点でレイドで勝ち(01:27〜)
という流れ。
用語も何も説明していないので詳細を説明すると、
①敵0:会話だけ(動画00:00〜)
あんまり最初に会話流したくない……んだけど、とりあえずスポットライトとかの雰囲気見せたいので要る。といっても5吹き出しくらいなのですぐ終わる。5回クリックして次へ進む。
②敵1+障壁1:デテクト→戦闘→撞く(動画00:08〜)
ここでは基本となる戦闘操作を体感する。
デテクトはターン開始時に(後述のレイド状態でない限り)最もプレイヤーに近い敵を感知する動作。通常は自動だが、ステージ開始時のみ手動で開始し、BGMが鳴り始める。
クリックするだけでOKで、電撃が走るとともに足元の紫の円がヴィーンと広がる。
これでなんとなく「プレイヤーに最も近い敵を感知しているんだな(このステージだと1体だけだけど)」と認識させたい。
で、感知した対象に自動で飛んで戦闘。
戦闘は自動的に終了し、この後はチャージしてから敵を球として撞いて飛ばす。
ここで最も難しい(理解してほしい)ところは、本作ではこの「チャージして撞く」操作は「長押しして良いタイミングで止める」のではなく、「マウスやスティックで良い距離を保ってから長押しして100%になったら離す」であるということ。
一般的なこの手のゲームだと「パワーゲージを目押しして距離を調整する」なのだが、本作は「パワーゲージは100%でなければ射出できず、距離はマウスの位置/スティックの倒し加減で調整」なので、それをこの②と次の③で体感させなければならない。
表示としてわかりやすくするのはもちろんなんだけど、触って「あれ?」となってよく見たら「あー100%でないと飛ばないのね」となってくれればいいなぁ……と思うのですがどうだろう。
③敵1:敵の攻撃→デテクト→戦闘→撞いて止める(動画00:43〜)
ここでは6つある技のうちのひとつ、「雪迎え」の概念を覚えさせる。
「雪迎え」がどういう技かというと「そのテーブルの敵を一掃して次のステージに移動するときに上から強襲する」という技である。
この部分について先に元ネタであるビリヤードについて説明する。前提としてビリヤードにはいくつも異なるルールが存在していて大きく異なっている。トランプで例えると、同じトランプカードを使ってもババ抜きと神経衰弱だとまったく違うルールである。
ただし、(たぶんほとんどのルールで)共通している要素がひとつあり、それは「成功したら自分のターンが続く」ということ。
たとえば(名前が)よく知られているゲームにナインボールがあるがこれはざっくりいえば1から9まで順々にポケット(=穴に落とす)していけば成功なので、正しく1を落とせれば相手のターンに回さず2を落とすターンが回ってくる。
こうしたルールを前提に置くと重要な概念は「点を取って終わりなのではなく、次のショットの際に有利な位置になるような位置で止める」ということ。
これは(おそらく)現在の一般的なゲームにあまり見られない概念で、ビリヤード特有の考え方だと思います。
そういうわけで本作でも「全力マックスハートで撞くのではなく、良いかんじの地点で止めるのが吉だよ」ということを伝えるための技が「雪迎え」になります。
実際のゲームプレイでは「その盤面の敵がいなくなるタイミングで、自分が飛ばした敵が次の盤面の敵の位置に重なるようにする」で行います。
盤面には赤い丸が常に表示されていて、これが次の盤面の敵の位置を示しているので、ここに止まるように撞けばOK。距離は任意に調整できるため、概念がわかれば簡単。わかってもらうのが難しい。
ここで前述の「飛距離をどう調整するか」を体感させる。理想的には「全力ショットだと壁の反射を使ってもダメで、50%くらいの力で撞く」という動作をしなければ成功しないようにしたい。
失敗したら③の頭に戻る(またはミス時のセリフが出て元の配置に戻される)。
④敵1:止めた地点でレイドで勝ち(動画01:27〜)
③で技を発動する条件を満たしているため、自動的に「撞穹剣 雪迎え」が発動して敵を倒す。
上から強襲する形になるのでこのタイプの攻撃はレイドと呼称している。
カットインがまだないため猫です。
という流れ。
とにかくこの1-1で学ばせたいこと=ゲーム全体で重要なことは、「全力でショットするのではなく、特定の地点に球が止まるようにすれば有利になる」ということです。
1-1はそのための設計になっており、次の1-2でもチュートリアルですが、そっちではよく見る「球と球をぶつける」みたいなゲームプレイとなります。
🟪細かい処理をいろいろと
メインの処理部分は上の通りなのですが、それ以外にも細かいことを適宜進めています。
たとえば、
・操作方法の表示
・ステージ全体が回転して盤面遷移するときにプレイヤーは空中で静止するが、その際に糸を伸ばして揺らしながら固定する処理
・この遷移時にプレイヤーの足元の当たり判定円が消える処理
・敵とプレイヤーの位置関係で振り返る処理
・敵をショットしたとき、三鈷杵が鉤として引っかかって軌跡を描く処理
・チュートリアルなど一定の位置からスタートさせたいステージでは盤面ごとに初期位置を設定できる機能
などなどの細かい処理がいくつも。こういうのは適宜追加していって見た目の完成度が上がれば良いなと思う次第。
🟪登場人物紹介追加
トップでも書きましたが、今月も登場人物紹介に2人追加しました。
レン。
メインキャラのイズミと同郷の山賊。同じ村出身の親戚で妹分。
武器は弭槍(はずやり)です。弓に槍がついているやつ。こういう遠距離武器に補助的に近接武器ついているの好き。『シュトヘル』のハラバルとか。遠距離キャラが別に近距離武装(あるいは技術)を持っていたりするのも好き。
本作、だいたいの女が主人公に対して敵対的なのですが、こいつも例に漏れず喧嘩売ってくるタイプです(ちなみに男はどいつもこいつも胡散臭い)。
シラソ。
いやこいつ……こいつな、最初にも書きましたが男キャラは発注したものを見たときに「おっ、こいついけるな」と想定していなかったものを感じるキャラが出てくることがあってシナリオが大きく進むことがあります。『山が』だと走軌、『太陽』だと近藤とかですね。こいつです。こいつ。
基本的に毎回いろんなネタを混ぜてキャラを作るわけですが、こいつは禅僧の白隠慧鶴(はくいんえかく)が中心となっています。だから隻腕。
……で終わらせてしまうとアレなので詳細を解説すると、白隠の隻手音声(せきしゅおんじょう)という公案があって、「両手を打ち合わせると音が鳴るが、片手を打つとどういう音が鳴るか」という……要はなんか「おっ、禅っぽいな」となるよくわからんアレです。
その辺から流用して音速の隻腕居合使いみたいになりました。名前も音→ドレミファソラシド→ソラシ→シラソ、です。これすごいおしゃれなんじゃね!?
主人公の師匠であるイズミとクロヤの、さらに師匠であるカロランと決闘して隻腕になりました。ヒャッハー系です。数少ないまともな武器(刀)を使うキャラで、刀の銘は「籠釣瓶(かごつるべ)」といいます。「水も溜まらぬ籠釣瓶」です。英訳どうしよう、と考えつつもとりあえずKAGOTSURUBEにしています。セレの屋号である秋津屋も(Dragonfly Companyだとあまりに強すぎるので)AKITSUYAなのでまぁいいか……?
4章くらいのボスになります。ボスは1-2個くらい必殺技を持っているのですが、こいつの技のひとつが「露刃剣 曲がり松」。ボス戦では「曲がり松」ともうひとつの秘剣を破らなければ先に進めません。
いやなんかこいつすごくよくできたな……と思っていて他のキャラの倍くらい語ってしまう。
本日は以上です。







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