かくもあらねば/32/10
Cecilia
Lv. 13
S/P/E/C/I/A/L=4/10/4/5/8/6/3
Trait: Logan's Loophole, Wild Wasteland
Tag: E. Weapons, Science, Survival
Skill:
[S] M.Weapon=40
[P] E.Weapon=70, Explosives=30, Lockpick=50
[E] Survival=45, Unarmed=12
[C] Barter=20, Speech=17
[I] Medicine=35, Repair=20, Science=70
[A] Guns=16, Sneak=20
Perk:
[P] Plasma Spaz, Run'n Gun
[E] Travel Light
[I] Comprehension, Swift Learner, Robotics Expert
[Other] Brainless, Heartless, Spineless
Equipment: Sonic Emitter, X-2 Antenna, LAER, Patient Gown
SinkのAIたちにせがまれて、Stealth SuitのあるX-13へ赴く前に、Big Mtの北のほうを探索した。
いままで見たこともないような、とても長い煙突が並んで立っていたり、停止したものしか知らない建設機械が稼動しているさまを見ることができた。不思議な赤い鉱石のようなものもあり、Big Mtは不思議と驚きに満ちていた。
Discovered: Magnetohydraulics Complex
Discovered: X-22 Botanical Garden
Discovered: Y-0 Research Center
Added: Sink Project: Sink
Added: Sink Project: Biological Reserch station
Added: Seed Package
「これで状況が違えば、もう少し楽しめたんだけどなぁ………」
そんなふうに呟いたCeciliaの足元には、緑色の得体の知れないSpore Carrierがいる。たぶん、植物と人間の合成怪物なのだろう。ほかに口から毒液を吐き出す植物などもいて、Ceciliaはもはやこの程度のことでは驚かなくなっていて、出会いがしらに頭を叩き潰すくらいのことはできるようになった。
むしろ驚くのは、自分の経験に関してだ。Ceciliaはこの緑色のSpore Carrierが、ふつうは存在しないような生き物だということを知っているのに、この生き物に出会ったことが初めてではないと感じていた。何所かで出会ったことがある。Vaultかどこかだっただと思う。
(不思議だなぁ………)
何よりも不思議なのは、そんな記憶を思い出すと、心の裡が温かくなるような安堵感を抱くことだ。廃墟のようなVaultでSpore Carrierに怯えながら歩いていたような記憶があるのに、そんな安堵感を抱くのだから、きっと誰か一緒に居た人間がいるのだろう。
(その人は、何処へ行ってしまったのだろう?)
もうひとつ、疑問に思うことがある。
(わたしって、何歳くらいなんだろう………?)
Trait: Logan's Loophole (レベル限界30)
水面に映してみる限りでは、十代くらいにも見えるのだが、自分の身体に、心に染み付いた経験は、十年やそこらの人生ではないような気がしている。
Installed: Sink
Installed: Biological Research Station
特に、「汚さないで、汚いものを洗わないで」と叫ぶ潔癖症のSinkに、水を飲むだけだと言って宥めてやったり、「きみの子種で一緒に命を育もう」などとセクハラまがいのことを言ってくるBiological Research Stationをぶん殴ったりしているときなどは、特に自分の人生経験に思いを馳せてしまう。
「ま、考えても仕方がないか」
ぐるぐる同じことを考えて回っていては何も進展しないことは、このBig Mtで身に染みて感じた。脳髄だけのサイボーグにはなりたくない。
だからCeciliaは、NightstalkerやCyber Dogたちの群れを潜り抜け、Sink Tankから西に進んだところにあるX-13へと向かった。
Discovered: X-13 Research Facility
「これがStealth Suitかな………?」
X-13には多数のStealth Suitの部品が放置されていた。殆どのものは作成半ばで放置されていたが、一部のパーツは十分に使えそうだった。Ceciliaは使用可能な部品を繋ぎ合わせ、ひとつのStealth Suitを作り上げた。
Added: Stealth Suit Mk2
「着れるかな………」
繋ぎ合せたは良いものの、サイズが合うかが不安だ。Think Tankの科学者たちの話では、Stealth Suit Mk2はこのままでは動作せず、Sonic Emitterと同様に試験をパスしなければ本来の効果が発揮できないらしい。
着てみる。
(ちょっと丈に余裕がありすぎるかな………)
胸のあたりだとか、腕や足の長さも怪しい。Stealth Suitなのに、本来の隠密任務に生かそうとすれば、逆に動きにくくなって首を絞めてしまいそうだ。
『はじめまして! 良いお天気ですね。今日は誰から隠れましょっか?』
急に声が響いたのは、このStealth Suitは着れなくはないし、なんとかテストくらいこなせるだろうから頑張ろう、とテスト場へと歩き出したときだった。思わず飛び跳ねかけてしまう。
きょろきょろと辺りを見回すが、人影はない。スピーカーがあるのだろうかと天井も確かめてみるが、目に見えるようなものは何もない。
そこまで調べたところで気づいたのは、声がとても近くから聞こえたということだった。
「もしかして、このStealth Suit………」
喋るのか。
『そりゃ喋りますよ』とやはりStealth Suit Mk2は可愛らしい女性の声で応じた。『わたしって、便利でしょ? いろいろサポートしちゃいますよ!』
どうやらこのStealth Suitも、SinkのDr. Mobiusの流れを汲んでいるらしい。
本当にサポートをしてくれるのなら、それはそれで便利なのだが、Stealth Suitを謳うわりに、まったく隠密する様子のない能天気な声で、頭が痛くなる。
『Stimpak、オッケー! Med-X、オッケー! 矢でも銃でもどんと来いって感じですね!』
(けっこう五月蝿いな………)
そんなふうに思いながら、Ceciliaはテストを開始した。
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