日誌/ラスクロ、黒紫ワイルドワイバーン(陽光)
ラスクロにはさまざまなカテゴリサポートがあります。有名どころでは【騎士】、【ドラゴン】(たまに+【飛竜】)、【ゾンビ】、【ミノタウロス】、【海賊】。
複数で機能するものでは、【音楽家】+【楽器】+【音楽】、【雷力師】+【雷力術】、【建築家】+【建造物】。
最近はサポートが出てこない【天使】や【兵棋】、【宝樹】、【ロジカ】に【オーラ剣士】なんてのもいました。
天空では【熊】【戦術】【王】【竜騎士】【歴史的事件】【忍者】【魔獣】【虫】【神話】あたりが意味のあるカテゴリとなり、また【アリス】【オセロテ】【砂術師】【炎術】【堕魂者】【氷雪騎士】【夢魔女】が登場。
陽光から登場したところでは【オートマタ】が最有力でしょうか。それ以外でも【ケンタウロス】【戦士】【巨人】【サイクロプス】【悪魔】【魔術師】など旧来のカテゴリが新たにサポートを受けたり影響できるようになりました。
地味なところでは【酒場】に【武闘家】、【魔女】【機械】、【証印】と【継承神】、【書物】【皇帝】【武装具】【宝種】あたりも意味があるカテゴリではあります。【斥候】や【魔法】なんかも実は意味があるカテゴリ。
コラボで【NGC】と【エトランゼ】、【カルドセプト】、そして【美闘士】が存在します。
《風色の化け狸 バヌ・フゥ》(青なら《霜色の継承儀式》も)のおかげであらゆるカテゴリは意味を持つことになりましたが、それでもカテゴリサポート、とりわけ場のユニットすべてに影響を及ぼすロードが存在するカテゴリとそうでないカテゴリの差は大きいものです。
15弾では【アリオン】【蒼眞勢】などの従来ロードが存在したカテゴリのサポートが復活した一方で、15弾で唐突に登場したサポートが存在しました。
まずは(正確にはPRなので15弾ではないですがプラスワンすべてで使えるので)《青新の双極風 ノザ・スラ》の【スノーウィ】。
次に【将軍】と【武将】が《劉備》と《武田信玄》(こちらは【武将】のみ)でサポート。
さらに【ワービースト】および【獣人】が《吠える牙群れ呼び》によってサーチされ。
なぜか【自然】が《風翼宮の侍女》でサーチできるようになり。
さらには【黒魔術】が《苦痛の魔術師匠》で『覚醒』するように。
【吸血鬼】は《鮮血王 アシャー》でおまけのような強化を貰い。
【リャブー】は《敏捷な蝿パイ盗み》で攻撃が通っただけでハンデスができるように。
そして最後に――【戦龍】のロードとして《戦龍騎兵長 カイ》が登場しました。
《戦龍騎兵長 カイ》はCA2でレベル2の2マナ2000/3というサイズは些か頼りなく、速攻も時代3からとなるといまいちなユニットのように見えます。
しかし《カイ》が持つ常在型能力、「対戦相手のレベル2のユニットは【戦龍】のユニットを防御できない」が、このユニットを唯一無二の存在へと押し上げています。
【戦龍】。
負の遺産である《闘龍気法》と『覚醒』のせいで登場したのではないかと邪推されるこのカテゴリ(【神龍】に比べればマシですが)について、良い印象を持つ人は多くはないでしょう。というかそもそも【戦龍】なんて気にせず印象などないひとのほうが多いでしょう。
ですが《カイ》によって【戦龍】に付与できる能力を一度見れば、【戦龍】のことは無視できなくなります。レベル2といえば序盤から中盤にかけての主戦力で、終盤になっても活躍するユニットは少なくはありません。それがブロックできないとなれば、もはや勝負は殴り合い。そしてATKだけなら橙にも負けない紫であれば、必ずや勝利を掴めるはず――。
ということで今回は【戦龍】デッキです。
現在、陽光プラスワンの【戦龍】カテゴリは9種類+《風色の化け狸 バヌ・フゥ》で10種類(ちなみにクラシックだといちおう《アルセーヌ・ルパン》とユニットではないけど《変幻の鏡》が入らないでもないので12種類)。
- 紫
- 《戦龍騎兵長 カイ》
- 《知恵運ぶ龍操魔術師》
- 《ヴェガの戦龍乗り》
- 《束縛されし戦龍》
- 《虹の神戦龍 アヴルム》
- (《風色の化け狸 バヌ・フゥ》)
- 黒
- 《闇の夜の腐れ翼》
- 《魂喰らいの小腐龍》
- 《黒王龍 モズドゥーン》
- 橙紫
- 《コボルトの戦龍使い》
紫の《ヴェガの戦龍乗り》、《束縛されし戦龍》、《虹の神戦龍 アヴルム》はいずれもビート向きのカードで、《戦龍騎兵長 カイ》によく噛み合う。
紫のスペルカードを回収する《知恵運ぶ龍操魔術師》はビート向きとはいささか言いにくいカードですが、レベル2の3マナ3000/2でCA3なので相応の戦力としては見込める。回収するならATKを上げられるスペルとして、+2000/+2x2の《ヴェガの軍議》か全体に+1000-2000/+1-2できる《戦陣の祝祭》あたりか。ただ《戦陣の祝祭》はトリプルシンボルなうえ、紫のみなので《ヴェガの軍議》が無難かな。
それ以外だと《闇の共闘》が3点バーンなので、後半になって残り6点以下なら《闇の共闘》を2連続で使うというのも面白い。
黒の《闇の夜の腐れ翼》はレベル2の2500/2という普通のサイズ。時代4では自分のターン終了時にEPIC【ゾンビ】がいれば捨て札から戻ってくるため、ある種除去に強いといえる……のですが、難しいのがその条件を満たすユニット。天空と違ってEPIC【ゾンビ】は陽光では多くはなく、《蘇りし先代皇帝 ゾルシウス》と《鮮血王 アシャー》のみ。
幸い《蘇りし先代皇帝 ゾルシウス》は《闇の夜の腐れ翼》が戻ってくるために1点を生み出せ、《アシャー》は《魂喰らいの小腐龍》と《闇の夜の腐れ翼》のサポートができるというメリットはありますが、【戦龍】に寄せている以上はスペースがなく、時代4効果なのでゾンビは無視してもいいかも。
《魂喰らいの小腐龍》はレベル3で効果もハンデスなのでビート向きとは言い難いですが、相手の選択肢を減らすのには十分役立ちそう。SCが【悪魔】なので、【悪魔】も必要(メニズマだけでもいいかもだが)。
《黒王龍 モズドゥーン》は難しいカードで、11マナという重さは自身の能力で軽減できるのでいいとして、そもそもレベルが4なので時代4までは発展時の犠牲効果しか使えないのでビートには不向き。これは抜いてもいいかもしれない。
唯一の橙【戦龍】である《コボルトの戦龍使い》はCAヤードに応じて強化される面白いカードではありますが、正直このために橙を入れるのは厳しい。
もちろん橙黒紫の3色にすることで《虹の神戦龍 アヴルム》が4000/4になるというメリットはあるのですが、そこまではする必要がない気がしないでもない。
総合的に考えると、ハンデスで相手の妨害手段を除きながら防御を避けて殴っていく黒紫のミッドレンジ・ビートダウンデッキになるはず。
というわけでデッキはこんなかんじに。
3《いたずらな雷精姫》C 3《戦龍騎兵長 カイ》W 2《風色の化け狸 バヌ・フゥ》CWD 3《知恵運ぶ龍操魔術師》CW 3《ヴェガの戦龍乗り》W 2《虹の神戦龍 アヴルム》W 3《束縛されし戦龍》CW 3《サンダーショット》C 2《ヴェガの軍議》
-紫(24)-
C: CA3 L: Legacy W:【戦龍】 D:【悪魔】 O:『オーラ』 | 3《深冥の魔参謀 ベリス・ベレナ》 3《闇の夜の腐れ翼》CW 3《夢殺の葬送人 メニズマ》LDO 2《転魂の世界渡り ベリス・ベレナ》CO 3《スクナヒコナ》O 3《魂喰らいの小腐龍》W 1《麗獄の魔闘士 メニズマ》LCDO 2《メレドゥスの軍議》 2《異形呼び》 1《宝種複製邪法の完成》C -黒(23)- 3《闇の共闘》 -マルチ(3)- |
ユニットはまず【戦龍】についてはコンセプトで特に説明の必要はなし。前述のようにビートダウンコンセプトに合わない《黒王龍 モズドゥーン》と橙マルチの《コボルトの戦龍使い》のみ不採用。
それ以外のユニットでまず目立つのが《深冥の魔参謀 ベリス・ベレナ》と《転魂の世界渡り ベリス・ベレナ》ですが、これは《ヴェガの軍議》、《メレドゥスの軍議》、《闇の共闘》を使用するフィニッシャーとして利用します。《ヴェガの軍議》は除去しつつパンプが行える一方、《メレドゥスの軍議》と《闇の共闘》は直接的なバーンダメージが見込めるため、《戦龍騎兵長 カイ》が機能しにくくなる時代3以降でフィニッシュする際に役立つはず。《ヴェガの軍議》と《闇の共闘》は前述のように《知恵運ぶ龍操魔術師》で回収もできます。
また、《深冥の魔参謀 ベリス・ベレナ》は時代3からですが【クレイタ】に対する抑止力になります。このデッキはレベル2のブロッカーは無視できるものの、レベル3のトークンユニットは大きな壁と立ちふさがるため、実はかなり重要だったり。
《転魂の世界渡り ベリス・ベレナ》が『オーラ』持ちなのも見逃せないところで、【戦龍】たちと同様にブロッカーを気にせずに殴っていけます。
《夢殺の葬送人 メニズマ》は《魂喰らいの小腐龍》のSC用の土台。オーラ持ちなので、単体でも殴っていける。
また《スクナヒコナ》もやはり『オーラ』持ちで、攻撃制限をつけられるので殴り合いになっても有利に持ち込める。
それ以外は単純に除去+ブロッカーとして扱う《いたずらな雷精姫》くらいで、ほとんどのユニットがなんらかの回避能力を持つことになります。
ちなみに陽光黒紫だと、勢力黒ではないユニットカードを回収するのはわりと困難で、《戦龍騎兵長 カイ》が的確に除去されるとけっこう辛かったりする。
いちおう《異形呼び》で瞬間的に蘇生できるのと、《宝種複製邪法の完成》がEPICヒストリーになった《縫合再生術》として使えるため、それらがぽちぽちと入っているわけですが、可能なら《夢殺の葬送人 メニズマ》で早めに除去を取り除いておきたいところ。
というわけで完成した【戦龍】デッキですが、どうよコレ感が漂う。
基本的に主戦場である時代2-3でレベル2のユニットを掻い潜って殴るというコンセプトゆえ、根本的に早いデッキは苦手なわけですが、たとえば除去コンみたいに除去が多いデッキに対しては守る手段がないのでそれもやはり厳しい。素直にレベル2のユニットが登場し、殴ったり防御したりしてくれるデッキだと戦いやすいんですが、はてそれはどういうデッキだろうかというと難しい。
陽光は素直なデッキが多いのでそこそこ戦えそうな気がしないではないのですが、最初期フォーマットゆえの理不尽さを叩きつけてくるアトランティカや除去と妨害の粋を尽くした天空と戦えるかというとちょっと疑問符が。コンボデッキに対しては《夢殺の葬送人 メニズマ》で主要パーツ抜きながらブロッカーをすり抜けていけばどうにかならない気がしないでもないのですが。
もうひとつ厳しいのはわかりやすいフィニッシャーがいないこと。《戦龍騎兵長 カイ》を中心に殴っていくのが基本で、逆に言うとコレしか動きがない。
前述のように《転魂の世界渡り ベリス・ベレナ》+バーンはいちおうフィニッシャーといえなくもなく、一気に数点は削れるのですが、それも最初に殴れている前提なわけで、コンセプトに完全に合致したフィニッシャーとは言い難く、《戦龍騎兵長 カイ》がきちんと出てくれないと厳しそうだなーと思いました。なんやコレこの暗い締め方。
五十枚
積み重ねても
紙の束
ぶり
――【戦龍】心の川柳
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