展覧会/シュミッドディーヴァ
もうとっくの昔に終わったオンラインゲームをレビューするという試みは非常に新しいのではないかと思います。
まぁこの『旧世紀網膜展覧会』はレビューというよりは感想文というコンセプトで、とりあえず思ったことをぐだぐだ書いていけば原稿用紙が埋まるということを発見した小学生時代の思い出がバックグラウンドになっているので、問題ないでしょう。
そういうわけで、なんとなくCARTEのこと書いてたら、不意に思い出したので書きたくなりましたシュミッドディーヴァです。一応書いておくと、既に日本ではサービスが終了しているゲームです。確か韓国製だったと思います。
さて、シュミッドディーヴァというゲームを説明するのは、相手によっては簡単です。
「カルドセプトのパクリみたいな感じです」
と、そう言えばいいのです。わたしはカルドセプトやったことないから知らんけど。
カルドセプトで通じなかった場合の説明ですが、ボードゲームとトレーディングカードゲーム (TCG)を組み合わせたルールになっていますので、「参照する部分が多いTCG」と考えれば概ね合っているのではないかと思います。
ルールに関しては、今回はあまり重要ではありません。紹介したいところは、
の2点です。
ボード+カードゲームというシステムのため、プレイヤーはボード上を回りながらカードからクリーチャーを召還していきます。この召還されたクリーチャーなのですが、ドットアニメーションがあるのです。
小さくて可愛いキャラがちょこちょこ動いているのは、けして美麗という言葉とは結びつかないのですが、とても素敵でした。ケルピーとかペンギンとか大好きでした。この辺、CARTEと同じなのですが、やっぱり見た目で惹き付ける部分があるというのは大事だと思います。
もう一点の特筆すべき点が、姫キュンです。
姫キュンが何かというと、海外開発・展開のゲームだったのですが、日本だけのシステムとして、カードを消費すると姫キュンポイントが貯まり、そのポイントを消費すると自国の姫と会話したりデートしたりできるシステムでこの開発と運営はどうかしてる。
基本的に四つの国にプレイヤーがそれぞれ所属して、己の国を勝たせていく形式なのですが、日本では姫キュンシステムのおかげで、国というより、「姫のために頑張るぞー」という意欲を掻きたてられるようになっているのです。一応、名目上は。
名目上はというのは、姫キュンに関心持ってたユーザーがそれほど多くなかったからです。一つの国を除いては。
その一つの国というのが、リベロ・フォルトゥーナという国で、姫がロリキャラ(上図、右から二番目の緑)なのですが、そこだけ姫キュンに対する終着が凄かった。いやまぁわたしもそこに所属していたんですが。
一番ユーザーが少なくて、戦争の勝敗でも対戦の勝利数がそのまま計上されるので、戦争は毎回ドベという国だったのですが、やたら愛だけはあった。「戦争では弱いが、姫に対する忠誠心は一番だ」とか言ってる人もいて、いやぁ面白かった。4gamerの読者レビューでも、
とか言われてたレベル。
まぁバランスとかは大味だったのですが、そんなリベロ所属だったので楽しくプレイすることができていました。
このゲームのデッキの色は赤緑青黄の4色で、わたしは青+赤という二色デッキを使っていました。
2マナの赤バトルマジックに"ぶちかまし"というカードがあり、これは2マナながらDp (防御力)のぶんだけAp(攻撃力)を永続で上げるという、非常に強力な効果を持つカードなのですが、赤のクリーチャーの大半はDpが非常に低いため、有効活用できないというカードでした。
これに目をつけ、青のDp高めのクリーチャーに"ぶちかまし"を使用して強力なユニットを作り、盤面を圧倒する、という戦法でした(いまになって考えてみると、明らかに青より黄のほうがDpが高かった)。
シュミッドディーヴァでは、デッキの色を予め選択する方式で、そのデッキに適応した色のマナが初めから溜まっています(たとえば青デッキなら、最初から青のマナが2だけ貯まっている)。そしてマナを増やすためには、色のマス目で対応した色のクリーチャーを召還する必要があるのです。
二色デッキの場合、入っているカードは二色でも、実際のデッキの色は一色であるため、サブの色のマナを上げるためには、頑張ってサブの色の升目に止まり、その色のマナが0でも出せる(いわゆる、色拘束がない)クリーチャーを出さねばいけないので、かなり運要素の高いデッキだったといえます。
しかし決まったときはそこそこ戦えて(つまり強かったわけではない)なかなか楽しかったです。
試合が終わったとき、「変なデッキでしたね」と言われることもあって嬉しかったです。あんたのデッキのほうが変だって言い返したけど。
その相手は毒ばっかり使うデッキで、べつにこのゲーム、毒が強いってことはないんだけど、ほんとに毒しか使ってこなくて面白かった。2戦して、1勝1敗でした。
まぁそんなこんなで、個性的なデッキ作りと個性的な対戦相手、そして姫キュンという得体の知れないシステムのおかげで楽しくプレイできていたわけですが、あるとき新しいデッキが発売されることになりました。そのデッキが2色デッキで、最初から2つの色のマナが溜まっているため、わたしの作ってた二色デッキの苦労を要さずにほとんどデメリットなく戦えるデッキだったので、プレイする気が無くなって辞めてしまいました。
そしてプレイから遠ざかっている間に、いつの間にかサービスが終了していました。
ゲームに関して昔から言われていることで、「ゲームにグラフィックは重要じゃない」というのがありますが、個人的にあれは嘘だと思います(この場合、「嘘だと思う」というのは「わたしはそうは思わない」という意味)。
物を評価するにあたっては、あらゆる物事を総合的に評価することが重要なわけで、だからグラフィックを考えてしかるべきなのですが、ここでいう重要かどうかというのはそういう意味ではなく、「グラフィックが良いほうがいいか、それともそんなところに力を使わなくて良いか」という意味です。「グラフィックに力を注ぐ暇があったら、もっと他の部分で精進しろ」と思うかどうか、ということですね。
わたしは綺麗なことは非常に素敵なことだと思います。
この場合の綺麗、というのは、けっして写実的という意味ではありません。一般的な使い方と同じ、綺麗、で、見易いだとか、特徴的だとか、色鮮やかだとか、可愛らしいだとか、そんな表現が近いのではないかと思います。
結果的にシステムやバランス部分でゲームから離れることになったわけですが、グラフィックが良いと思わなければ、そもそもプレイし始めなかったでしょうし、続かなかったでしょう。
そういうわけで、ゲームにグラフィックはとても重要で、しかし写実的である必要はないのだ、と思うわけです。
シュミッドディーヴァ
(開発:ZEONIX/運営:NHN PlayArt)
まぁこの『旧世紀網膜展覧会』はレビューというよりは感想文というコンセプトで、とりあえず思ったことをぐだぐだ書いていけば原稿用紙が埋まるということを発見した小学生時代の思い出がバックグラウンドになっているので、問題ないでしょう。
そういうわけで、なんとなくCARTEのこと書いてたら、不意に思い出したので書きたくなりましたシュミッドディーヴァです。一応書いておくと、既に日本ではサービスが終了しているゲームです。確か韓国製だったと思います。
さて、シュミッドディーヴァというゲームを説明するのは、相手によっては簡単です。
「カルドセプトのパクリみたいな感じです」
と、そう言えばいいのです。わたしはカルドセプトやったことないから知らんけど。
カルドセプトで通じなかった場合の説明ですが、ボードゲームとトレーディングカードゲーム (TCG)を組み合わせたルールになっていますので、「参照する部分が多いTCG」と考えれば概ね合っているのではないかと思います。
ルールに関しては、今回はあまり重要ではありません。紹介したいところは、
- ボード上で動くドットキャラが可愛い
- 姫キュン
の2点です。
ボード+カードゲームというシステムのため、プレイヤーはボード上を回りながらカードからクリーチャーを召還していきます。この召還されたクリーチャーなのですが、ドットアニメーションがあるのです。
小さくて可愛いキャラがちょこちょこ動いているのは、けして美麗という言葉とは結びつかないのですが、とても素敵でした。ケルピーとかペンギンとか大好きでした。この辺、CARTEと同じなのですが、やっぱり見た目で惹き付ける部分があるというのは大事だと思います。
もう一点の特筆すべき点が、姫キュンです。
姫キュンが何かというと、海外開発・展開のゲームだったのですが、日本だけのシステムとして、カードを消費すると姫キュンポイントが貯まり、そのポイントを消費すると自国の姫と会話したりデートしたりできるシステムでこの開発と運営はどうかしてる。
基本的に四つの国にプレイヤーがそれぞれ所属して、己の国を勝たせていく形式なのですが、日本では姫キュンシステムのおかげで、国というより、「姫のために頑張るぞー」という意欲を掻きたてられるようになっているのです。一応、名目上は。
名目上はというのは、姫キュンに関心持ってたユーザーがそれほど多くなかったからです。一つの国を除いては。
その一つの国というのが、リベロ・フォルトゥーナという国で、姫がロリキャラ(上図、右から二番目の緑)なのですが、そこだけ姫キュンに対する終着が凄かった。いやまぁわたしもそこに所属していたんですが。
一番ユーザーが少なくて、戦争の勝敗でも対戦の勝利数がそのまま計上されるので、戦争は毎回ドベという国だったのですが、やたら愛だけはあった。「戦争では弱いが、姫に対する忠誠心は一番だ」とか言ってる人もいて、いやぁ面白かった。4gamerの読者レビューでも、
●ユーザー:
4つの勢力に別れ、登録マスター数など確認できる。
その中で特色ある勢力になっており、あの勢力はひたすら姫を愛し続ける、あの勢力はひたすら戦略を談義し続ける、などなど。
特にリベロ=フォルトゥーナの姫に対するユーザーの愛は一見の価値有り。
(4gamer; http://www.4gamer.net/games/035/G003566/ のユーザーレビューより)
とか言われてたレベル。
まぁバランスとかは大味だったのですが、そんなリベロ所属だったので楽しくプレイすることができていました。
このゲームのデッキの色は赤緑青黄の4色で、わたしは青+赤という二色デッキを使っていました。
2マナの赤バトルマジックに"ぶちかまし"というカードがあり、これは2マナながらDp (防御力)のぶんだけAp(攻撃力)を永続で上げるという、非常に強力な効果を持つカードなのですが、赤のクリーチャーの大半はDpが非常に低いため、有効活用できないというカードでした。
これに目をつけ、青のDp高めのクリーチャーに"ぶちかまし"を使用して強力なユニットを作り、盤面を圧倒する、という戦法でした(いまになって考えてみると、明らかに青より黄のほうがDpが高かった)。
シュミッドディーヴァでは、デッキの色を予め選択する方式で、そのデッキに適応した色のマナが初めから溜まっています(たとえば青デッキなら、最初から青のマナが2だけ貯まっている)。そしてマナを増やすためには、色のマス目で対応した色のクリーチャーを召還する必要があるのです。
二色デッキの場合、入っているカードは二色でも、実際のデッキの色は一色であるため、サブの色のマナを上げるためには、頑張ってサブの色の升目に止まり、その色のマナが0でも出せる(いわゆる、色拘束がない)クリーチャーを出さねばいけないので、かなり運要素の高いデッキだったといえます。
しかし決まったときはそこそこ戦えて(つまり強かったわけではない)なかなか楽しかったです。
試合が終わったとき、「変なデッキでしたね」と言われることもあって嬉しかったです。あんたのデッキのほうが変だって言い返したけど。
その相手は毒ばっかり使うデッキで、べつにこのゲーム、毒が強いってことはないんだけど、ほんとに毒しか使ってこなくて面白かった。2戦して、1勝1敗でした。
まぁそんなこんなで、個性的なデッキ作りと個性的な対戦相手、そして姫キュンという得体の知れないシステムのおかげで楽しくプレイできていたわけですが、あるとき新しいデッキが発売されることになりました。そのデッキが2色デッキで、最初から2つの色のマナが溜まっているため、わたしの作ってた二色デッキの苦労を要さずにほとんどデメリットなく戦えるデッキだったので、プレイする気が無くなって辞めてしまいました。
そしてプレイから遠ざかっている間に、いつの間にかサービスが終了していました。
ゲームに関して昔から言われていることで、「ゲームにグラフィックは重要じゃない」というのがありますが、個人的にあれは嘘だと思います(この場合、「嘘だと思う」というのは「わたしはそうは思わない」という意味)。
物を評価するにあたっては、あらゆる物事を総合的に評価することが重要なわけで、だからグラフィックを考えてしかるべきなのですが、ここでいう重要かどうかというのはそういう意味ではなく、「グラフィックが良いほうがいいか、それともそんなところに力を使わなくて良いか」という意味です。「グラフィックに力を注ぐ暇があったら、もっと他の部分で精進しろ」と思うかどうか、ということですね。
わたしは綺麗なことは非常に素敵なことだと思います。
この場合の綺麗、というのは、けっして写実的という意味ではありません。一般的な使い方と同じ、綺麗、で、見易いだとか、特徴的だとか、色鮮やかだとか、可愛らしいだとか、そんな表現が近いのではないかと思います。
そうした綺麗なものがなぜ素敵なのかといえば、そういうものだからというしかなく、つまりは経験的というか、直感的なものなのですが、綺麗なもののほうが傍にいたいと思うし、見ていて楽しいからです。これも一般的な「綺麗なもの」と同じでしょう。
シュミッドディーヴァも、ちょこちょこ動くドットグラフィックが可愛らしく、素敵だったと思います。
結果的にシステムやバランス部分でゲームから離れることになったわけですが、グラフィックが良いと思わなければ、そもそもプレイし始めなかったでしょうし、続かなかったでしょう。
そういうわけで、ゲームにグラフィックはとても重要で、しかし写実的である必要はないのだ、と思うわけです。
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