このページは最初期からラストクロニクルに付き合っている(にも関わらず何ら結果を出していない)にも関わらないプレイヤーによる環境の振り返りである。

→いまさらアトランティカの時代を語る(スターター~第三弾)

 本ページにおける「環境を制した」「台頭した」デッキの定義は、エリアトライアル・TOURで優勝したもの、もしくはスイス1位を取ったものである。なおチーム戦やリミテッド戦は除外している。
 大きな大会が無かったスターター・第一弾では個人的な感想で書く。

 より詳細な大会結果や分析に関しては、公式の大会レポートや以下のウェブページを参考にされたい。

haquaの日々ラスクロ日和(「上位デッキまとめ」ページ)
ラストクロニクル Wiki (in ゼフィロン・クロニクル)(「トーナメント記録」ページ)




 第四弾 救世の交響詩



時代に乗っていたカード
  • 混:《関羽》
  • 混:《女帝の呪雷》
  • 混:《滅史の災魂 ゴズ・オム》

時代に台頭したデッキタイプ

  • 速:橙Xウィニー
  • 速:黒紫バーン
  • 中:青紫雷力ビート(青紫蒼眞雷力、青紫雷力)
  • 遅:白橙黒、5C、黒橙コントロール


 マルチソウルの導入と《関羽》という強靭なフィニッシャーの誕生。このふたつの要因によって、果たしてこの時代はコントロールによって制されたのか?

 答えは否である。この時代はく――そして速かった。遅くなるにつれて速くなり、速くなるにつれて遅くなっていった。まさしく混迷の時代であり、しかしながらある意味では侵略者である《滅史の災魂 ゴズ・オム》に打ち勝ったともいえるだろう。

✔青紫雷力
 最初に台頭したのは第3弾環境に引き続き、青や紫を使うデッキだった。

 もっともその性質は大きく変化していた。

 第4弾環境TOURの最初、TOUR名古屋を制したのはどちらも青紫の雷力を用いたデッキであった。

 が、主に《蒼眞の伝令》で安定した3手発展を行い《嵐の進撃》などでゲームエンドに持ち込んでいた第3弾において台頭したデッキとは異なり、第4弾で台頭したデッキはむしろ雷力を中心に据えたものであった。

 スイス1位通過のデッキは《蒼眞の伝令》をやはり3積みしてはいるものの、《トウアの技術教本》で【雷力術】を捨てながら《いかづちの連弾》の弾を増やすデッキであり、トーナメント優勝デッキに至っては《蒼眞の伝令》は組み込まれていない。

 またどちらにも《魔杖の雷力師》が2枚採用されているが、2014TOUR名古屋トーナメント優勝の青紫雷力のデッキの中では唯一の第4弾追加カードである。2500サイズが序盤の攻勢に有利に働いていたのであろうことが想像される。

 また時代3からの優秀なフィニッシャーであった《嵐の進撃》がスイス1位とトーナメントでそれぞれ0枚と1枚と、非常に数が減っている。

 これは《ハンニバル・バルカ》や《わだつみの声 アンジュ》といったCA1のカードが増加したことが背景にあるだろうが、その理由はこの時点ではまだ結果を残していない——そしてトーナメントを席巻することになるコントロールへの対策だったのかもしれない。

黒橙ランパン
 環境が完全に遅くなるまえに、黒橙というひとつの落としどころ――あるいは第3弾での巻き返しを図るように、TOUR金沢では黒橙ランパンがスイス1位とトーナメント優勝をともに手にした。


 このときからわずかに戦況はコントロールに傾き始める。

白黒橙コントロール


 名古屋、金沢に続くTOUR新居浜では、これまでと打って変わって明らかに遅いデッキ——すなわち白橙黒コントロールがトーナメント優勝を果たした。

 もともとこれは予想されていたようなものだった。マルチソウルの導入によって多色での色の融通が利くようになり、《ルバルスの宝石かじり》で序盤を耐え凌ぐのが楽になった。《暗殺》のような優秀な除去手段もコントロールに傾く一因だっただろう。

 だが何よりもこの時点で環境に力強く存在していたのは《関羽》であった。


4-107S《関羽》
『 オーラ 』『 速攻 』『 勇猛 』『 魂石化 』
『 ソウルバースト [白][橙] ⇒ターンの終わりまであなたのすべてのユニットのパワーを+500すると共に、それらは『 勇猛 』を持つ。 』

 この時点で既に《関羽》対策となる《グレーターマンティス》は3積みされているほか、サイズによらず除去が可能な《悲哀の堕天使 ニルシー》や時代4では《関羽》よりも大きくなり《暗殺》に引っかからない《髑髏将の騎将》が採用されているなど、コントロール自身にも同型の《関羽》対策は必要不可欠であった。

 また後半のTOUR那覇では《ルパルスの宝石かじり》などを弾にする《玉藻前》が採用されており、《メディア》よりも素早い確定除去によって《関羽》を見据えるデッキが重要視されていった。

 が、《関羽》自身の活躍はといえば、このあとは7月のマンスリートーナメントのみとなる。

5Cゴズオムコントロール

 オンラインでのマンスリートーナメントにおいて優勝を果たしたのは5色の《滅史の災魂 ゴズ・オム》を採用したコントロールであった。


4-121S《滅史の災魂 ゴズ・オム》
滅史の災魂 ゴズ・オムがCAヤードにあるならば、滅史の災魂 ゴズ・オムを手札にあるかのようにコストを支払って戦場に配置できる。
滅史の災魂 ゴズ・オムがCAヤードから戦場に配置されたとき、数字を1つ宣言する。その数のCAのすべてのユニットを破壊する。


 白橙黒コントロールと比較すると《予兆の姫巫女 イルミナ》や《異変察知》でドローやCCの質を上げられる一方、殆ど有効活用されない紫などによって色基盤が不安定になる恐れもあった。

 そうしたデメリットを差し置いても、《滅史の災魂 ゴズ・オム》は強大であった。

 2014TOUR那覇でスイス1位を果たした白橙黒コントロールでもピン挿しされていた《ナーシアの祖霊護り》が3積みされているなど、より《関羽》を使い回し、より同型に強く、より勝てるように、という意思が伺える。

 が、《関羽》、そして《滅史の災魂 ゴズ・オム》の活躍はここで止まる。
 ある意味では、そう、アトランティカは《滅史の災魂 ゴズ・オム》という災厄に打ち勝ったといえる。

 4弾環境後期のTOURにおいて環境を制したのは、遅いデッキではなく、そうしたデッキを制圧することができる速いデッキであった。

橙Xウィニー

 橙を含む速いデッキが環境を制したのは、7月末のTOUR八戸である。

 このときの橙紫ウィニーは従来の《血風の狂戦士 バルカヌス》や《ゼノビア》に加え、低CAかつ強力なCBを持つカードを採用するとともに、第4弾からは《モンテスマ》や《大翼の勇者 スワティマ》を加えた素直なウィニーであった。

 続くTOUR那覇でもやはり《大翼の勇者 スワティマ》が見られるが、こちらは《風雷拳士 ファルトー》や《勇気の風翼 シールカ》である程度焼きを見据えつつビートダウンを行うデッキになった。特に《風雷拳士 ファルトー》はコントロールにおいてシステムとして働き、戦闘にはほとんど参加しないユニットをテンポを損なうことなく除去するのに役立っただろう。

 また《雷帝二世 ガイブニッツ》は小サイズのユニットが大サイズのユニットと相打ちしやすくなるとともに、序盤にダメージを抑えるための《ルバルスの宝石かじり》に対しては特に強く刺さったといえるだろう。

 また第四弾環境の締めくくりとなるTOUR台北では変則的な橙Xウィニーとして、《古き精霊門》を用いた時代1止めウィニーが優勝を果たした。

 《古き精霊門》のみならず《蒼眞の浮き草巫女》で【蒼眞勢】を強化する要素も加えられおり、レベル2の【蒼眞勢】は《わだつみの声 アンジュ》と《時移しの魔笛》で動かす型式になっている。

 準優勝は5Cゴズオムコントロールではあったが、ヒストリー対策が薄く、こうした全体除去に対して、速さと展開力を兼ね備えた《古き精霊門》が刺さった結果だったのかもしれない。

黒紫バーン


 オンラインでの8月マンスリートーナメントでも、やはり優勝を果たしたのは7月とは異なり、速いデッキであった。バーンである。
 《モロクの火炉番》以外をすべて3積みしたこのデッキ、どうもバーンというものは常にこうした確固たる意思が必要らしい。新たに追加されたカードの中では、除去とバーンを兼ねた《女帝の呪雷》がバーンの台頭に一躍買っていたといえるだろう。


4-114U《女帝の呪雷》
ユニットを1体選ぶ。それに2000ダメージを与える。その後、対戦相手に1ダメージを与える。
ユニットを1体選ぶ。それに3000ダメージを与える。その後、対戦相手に2ダメージを与える。


第四弾時代のまとめ

  • 最序盤は前環境よりやや遅い青紫のミッドレンジが台頭
  • マルチソウルの導入により、《関羽》を中心とした白橙黒コントロールが隆盛
  • 後期には橙を中心としたウィニーやバーンが対抗





 第五弾 神理の激突



時代に乗っていたカード
  • 橙:《アルバネスの戦士酒場》
  • 青:《シャドウスイーパー》
  • 混:《狭間を歩む御使い》

時代に台頭したデッキタイプ
  • 速:酒場ウィニー
  • 速:アリオン
  • 中:青紫ビート
  • 中:5Cグッドスタッフ
  • 中:ランデス
  • 遅:白橙黒コントロール

白黒橙コントロール
 最初のTOURであるTOUR徳島からTOUR札幌まで、コントロールが席巻。10月のマンスリートーナメントまでーー否、次の環境に身を移してもなお、この快進撃は続く。
 構成については第四弾環境から大きく変わったところはないが、今弾から新たに参入したカードの中でもっとも重要なのは《慈光の聖者 トエト》だろう。また《狭間を歩む御使い》によるライフゲインや最後の一押しとなるバーン、《玉石の理法士 スーズ》による安定したランパンはコントロールが場を蹂躙するのには十分だった。


5-120U《狭間を歩む御使い》
狭間を歩む御使いが戦場に配置されたとき、以下の2つから1つを指定する。
・対戦相手に2ダメージを与える。
・2ライフを得る。

 また《滅史の災魂 ゴズ・オム》による全体除去を採用する5色デッキにしても、色を安定させる《九天玄女》CBの存在は単なるランパンとは一線を画していた。

 《聖光印の捕縛》によって殴った《ゴズ・オム》がダメージを通したあとでCAヤードに戻れるようになったというのも5Cデッキの覇権の一因であったといえるだろう。

酒場ウィニー
 だがコントロールが輝けば輝くほど、その影でウィニーがその勢いを轟かせるのがこの世の道理である。
5弾から追加され、天空編導入以降は制限対象となった《アルバネスの戦士酒場》は橙を中心としたウィニーの一助となった。


5-043C《アルバネスの戦士酒場》
ユニットがあなたの戦場に配置されたとき、ユニットを1体選ぶ。ターンの終わりまでそれのパワーとATKをそれぞれ+500、+1する。

青紫ビート
 また、これまでと同様にコントロール環境になればなるほどに台頭してくるのは青紫のビートであった。
TOUR宇都宮の時代を制した2種の青紫ビートには、もちろん《嵐の進撃》や《蒼眞の伝令》といった従来のカードも採用されているが、新たに打点を大幅に上昇させる《ゼフィロンの野営地》や3000サイズまでを除去できる《雷素の励起》の導入によって大幅に強化された。

 何よりもその力を押し上げたのは《シャドウスイーパー》であろう。そのコストは一部《雷素の励起》と食い合うものの、ユニットが並んで時代3まで突入すれば一気に駆け抜けられるその疾走感はまさに汚い忍者そのものであった。


5-098C《シャドウスイーパー》
裏向きの時代マーカーを1枚表向きにする:ユニットを1体選ぶ。それをワイプする。
[CB]対戦相手のワイプ状態のユニットを1体選ぶ。それは次の対戦相手の回復フェイズに回復しない。

 こうした低速コントロールと中〜高速ビートダウンの戦争が行われている影では、その間隙を縫うようにして幾つかの勢力が台頭。世は戦国時代であった。

✔5Cグッドスタッフ
 まずはグッドスタッフである。
《滅史の災魂 ゴズ・オム》を採用したデッキにはもちろんそれまでに5色のゴズオムコントロールが存在し、覇権を手にしていた。しかしながら、このTOUR長野の5Cデッキはそれまでのデッキタイプと明らかに違っていた。

 《サンダースピリット》のような早いカードがあり、《嵐の進撃》のような中盤から一気にゲームエンドまで持って行くカードがあり、《アーサー》のように確保した優位性をさらに広げるカードから《理法の元首 ロギナス》のように時代4から働くユニットまでもが採用されており、選択肢の幅を持たせることで相手によって柔軟に対応を変えることが可能なデッキであった。

ランデス
 マルチソウルの採用が当然になったことで、そのマナ基盤を崩すランデスもその名を大阪に轟かせた。
《ゼフィロン弩弓兵》、《嘆きの雨》、《粉砕の風 メルカンデ》、《アストラル・ウェーブ》が3積みされており、《ライトニングストーム》が2積みされているこのデッキをランデス以外に何だと言えるだろうか。
 5弾からは《バビロンの空中庭園》といった変わったパーツを採用しており、ランデスは3弾以後は増えていなかったが、その中でも試行錯誤していたことが伺える。

 ちなみにランデスが台頭したTOUR大阪は収穫祭の翌日だったこともあり、参加人数は100人近い大規模な大会であり、けしてこの勝利は偶然とはいえない。コントロールに対するランデスという明確な回答を示した大会であったともいえる。トーナメントでは3色酒場と当たって一没してしまったようだが。

アリオン
 第3弾で登場した勢力【アリオン】は同時期の【蒼眞勢】や【雷力師】と比べると明らかに目立っていなかったが、実はこれまで一度も環境を制したことがなかった。
このTOUR和歌山で【アリオン】はようやく己が名を世界に轟かせた。
 5弾から追加されたのは唯一《第三界の波濤巫女 エン・ハ》だけであったが、あまり発展を重要視しておらず、トップやCBにおける解決が多い【アリオン】なだけ、この新たなカードはTOURでの覇権に大きく影響したのであろう。

第五弾時代のまとめ
  • 白黒橙が最大勢力に
  • それに対抗してウィニーやビートダウンが台頭
  • マルチソウルの弱点を突いてランデスが覇権を取る
  • 【アリオン】の初優勝



 構築済み 騎士たちの咆哮・雷鳴轟く



時代に乗っていたカード
  • 白:《天剣の騎士長 レネット》


時代に台頭したデッキタイプ
  • 速:橙X酒場ウィニー
  • 速:紫単ビート
  • 中:騎士
  • 中:ヴェスクロック
  • 中:黒青ロジカ
  • 遅:白橙黒コントロール

✔白橙黒コントロール
 構築済みが導入されてもなお、白橙黒コントロールの牙城は容易には崩れなかった。

 構築済み環境に移行して最初のTOUR大津からTOUR Finalに至るまで、白橙黒は容易には玉座から落ちようとはしなかった。

 だが構築済みが環境に何ら功績を残さなかったかというと、それは違う。その刃は明らかにコントロールに届いていた。

✔騎士
 構築済み:『騎士たちの咆哮』によって追加された《天剣の騎士長 レネット》はすべて【騎士】にするということで、他のカテゴリシナジーを持つデッキ以外のあらゆるデッキに入る柔軟性を見せた。

 まずTOUR東京でスイス1位とトーナメント優勝を勝ち取ったデッキは、白を中心として紫の除去や打点増強を足したデッキであった。

 一方で白単に《関羽》や《シャドウスイーパー》などのグッドスタッフを足したデッキも成立し、TOUR新潟のトーナメントで勝利を収めた。

 《関羽》が【騎士】に、というよりも【騎士】が白橙黒コントロールに導入されたのがTOUR Finalのスイス1位となり、最終的に白橙黒コントロールと覇権を賭けて争ったデッキである。【騎士】要素は《駆け抜ける軍旗手》と《天剣の騎士長 レネット》だけではあったが、《レネット》がいれば天のカードはすべて騎士なのである。


SD-004《天剣の騎士長 レネット》
あなたのすべての領域にあるすべてのユニットとすべてのユニットカードはすべてのカテゴリを失い、それらは【カテゴリ(騎士)】を持つ。
あなたの【カテゴリ(騎士)】のすべてのユニットのパワーとATKをそれぞれ+500、+1する。

✔橙X酒場ウィニー

 また橙の《アルバネスの戦士酒場》を中心としたウィニーも未だ現役であり、そのレジェンドっぷりを依然として響かせていた。

 その中で、一風変わったデッキでTOURに挑む挑戦者もいた。ぷろじぇくと、えーっくす……!

✔紫単ビート
 TOUR津に出ていたやつらはロックだった。放送席を破壊して放水するくらいロックだった。

 TOUR津のトーナメントを制したのはこのご時世、時代に逆行するかのごとく紫単ビートであった。
 紫単となった理由は以前から存在しているPRカード《タケミカヅチ》と、少し前に追加されたこれまたPRカード、《勇気の風翼 シールカ》であろう。

 《タケミカヅチ》は単体の能力よりもCBによってコスト踏み倒しの配置が強力であり、強烈なテンポを取ることができた。

 小型のウィニーは状況がもつれ込むと大型サイズを突破できなくなることが多いが、《勇気の風翼 シールカ》は小型が大型と交換することを可能にすると同時に、《雷帝二世 ガイブニッツ》や《堕落した射手》によって場を抉じ開けることを可能とさせた。

✔ヴェスクロック
 もちろんTOUR津でロックなデッキと戦ったデッキもやはりロックだった。クロックを刻んだ。
《魂捧げの宮司》や《ラーンの護り》、《白輝の鼓舞》、《生還》が3積みされ、《因果断ちの一閃》が2枚挿されたこのデッキを《第四界の聖光士 ヴェス》デッキと呼ばずして何と呼べるだろう?
 《蒼眞の伝令》による安定した時代発展と《蒼眞足軽大将》によるドローや《蒼眞の剣華 ミスルギ》も搭載されているほか、《呪殺》など黒の除去も搭載されており、さまざまな形で《ヴェス》を崇めたデッキだったといえるだろう。神に祈れ。

✔黒青ロジカミッドレンジ
 そんなカオスな環境となりつつある状況下で、11月のマンスリートーナメントを制したのは黒青ロジカであった。

 さまざまなカードが搭載されているこのデッキだが、そのうち3積みされているカードを見てみると《闇の全知者 ヴァイヤ》と《トポカ宮の踊り子》といったスペルによるコントロールと、《廃都の生き残り》による対コントロール、そして《シャドウスイーパー》によるフィニッシュ手段などどのような理由でカードを採用したのかがわかりやすい。

 特に《神威の抹消者 ダロス》が1枚も採用されていないにも関わらず《神理の反転》を3積みされており、ビートにもコントロールにも刺さる《シャドウスイーパー》の制圧力への期待がよくわかる。

第一弾構築済み環境のまとめ

  • 依然として白黒橙は優勢
  • 【騎士】構築が環境に躍り出る




 第六弾 聖暦の覇者


時代に乗っていたカード
  • 橙:《覇王拳神 ベルカ
  • 黒:《可能性の黒極神 ダロス》
  • 青:《幻影剣士 アスカ》

時代に台頭したデッキタイプ
  • 速:橙紫青ビート
  • 速:白橙神ベルカ
  • 速:バーン
  • 中:神ダロスシルヴィア

✔橙紫青ビート
 初の第六弾環境における公式の大型大会はオンライン第一回全国大会の予選であったが、このときに台頭したのは新たに追加された《幻影剣士 アスカ》を3積みしたオーラビートであった。
 間接的な色拘束が厳しいものの攻守に優れた《幻影剣士 アスカ》というカードは《アルバネスの戦士酒場》をメインに据えた酒場ビートでも存分に力を発揮し、エリアトライアル東海や九州においてもその力を振るった。 6弾から追加された他のカードとしては、《ハシシュの暗器投げ》が序盤の打点と除去とで役に立っていた。

6-100S《幻影剣士 アスカ》
『 オーラ 』
あなたの戦場に勢力橙のユニットがいるならば、このユニットのパワーを+1000すると共に、このユニットは『 勇猛 』を持つ。
あなたの戦場に勢力紫のユニットがいるならば、このユニットのATKを+1すると共に、このユニットは『 速攻 』を持つ。

 が——こうしたデッキが活躍できたのはあくまで序盤だけであった。

✔白橙神ベルカ
 結果を見ればそれが明らかなように――第六弾環境を制したのはこのデッキタイプ、白橙の騎士神ベルカであった。シャクトと呼ばれることも多いデッキだが、《霊界つなぎの巫女 シャクト》が入らないことはあっても《覇王拳神 ベルカ》が採用されないことはないため、このタイプを神ベルカあるいは騎士神ベルカと呼びたい。


6-037S《覇王拳神 ベルカ》
このユニットカードを配置するためのコストの支払いはあなたの戦場にいるユニット1体につき[2]減る。
あなたの戦場にユニットが5体以上いるならば、あなたのすべてのユニットのパワーを+1000する。
このユニットが戦場に配置されたとき、対戦相手のユニットを1体選ぶ。それがあなたの戦場にいるユニットの数以下のコストならば、それをソウルヤードに配置する。

 第六弾環境の最初のエリアトライアルであるエリアトライアル四国からアトランティカ環境最後の大会である第二回全国大会に至るまで、このデッキタイプは他のあらゆるデッキタイプを蹂躙した。

 その陰には《霊界つなぎの巫女 シャクト》や《覇王拳神 ベルカ》のみならず、全体除去から守る《鬼神酒の大族長 ジルオーラ》や勝負を決めるための《百の剣士長 ドゥース》、そして騎士パーツの助けがあり、その進撃を食い止めることは容易ではなかった。

✔バーン
 もちろん白橙神ベルカに対抗しようとした勢力もないではなかった。ひとつがバーンである。

 エリアトライアル北海道やエリアトライアル東北で台頭した黒紫バーンは新たに《嵐王選びの神儀官》や《ハシシュの暗器投げ》を得たことでその力を確かに増し、ひとつの時代を作ったわけだが、その期間は白橙神ベルカに比べればあまりに脆く儚かった。

✔神ダロスシルヴィア
また、《覇王拳神 ベルカ》以外の神として――こちらは【継承神】ではなく【異神】であるが――《可能性の黒極神 ダロス》を用いたデッキは六弾環境で台頭したデッキのひとつとして数えられていた。

 《異端の宿命》による捨て札肥しから《龍魂の戦乙女 シルヴィア》の力を高め、アドバンテージを《可能性の黒極神 ダロス》によって取り返すこのデッキタイプは、柔軟な除去によって時に白橙神ベルカにも対抗しうる力があった。

6-073S《可能性の黒極神 ダロス》
このユニットカードを配置するためのコストの支払いはあなたの捨て札置き場にあるカード1枚につき[1]減る。
捨て札置き場にあるカードを2枚ゲームから除外する:ターンの終わりまでこのユニットのレベルを-1する(レベルは0以下にならない)。
捨て札置き場にある勢力黒のカードを5枚ゲームから除外する:あなたの捨て札置き場にあるユニットカードを1枚選ぶ。それを手札に加える。このアビリティはこのユニットカードが捨て札置き場にある場合にのみ使用できる。

 が、それもエリアトライアル中国と東京のみであった。
 振り返ってみると、カードプールが狭かった第一弾を除けば、第六弾ほど時代を制したデッキタイプが少なかった環境もあるまい。

第六弾時代のまとめ
  • 一転してビート環境に
  • 白橙神ベルカが完全に環境を掌握
  • バーンやダロスシルヴィアが時たま環境に登場するが、多くは引き潰される




■おわりに

 公式のフレーバー紹介のページの、アトランティカ編を締めくくる最後のフレーバーは《蒼世の女剣神 イズルハ》となっている。まるでアトランティカの分化する未来の、その本当の結末は《蒼世の女剣神 イズルハ》で終わったことを暗喩するかのように。

6-105S《蒼世の女剣神 イズルハ》
「かくして、無限に広がる覇力の蒼き光が荒れ狂う海を覆ったとき……ひとつの時代が終わりを告げた。今、四柱の新たな精霊神と、次の世紀を統べる主神が定まり……」~「神統記 蒼世の章」より~

 だがプレイヤーならば、ザインの使徒(イェーイ、みんなこの設定覚えてる?)なら誰しも言うはずだ。アトランティカの聖暦の覇者となったのは、《覇王拳神 ベルカ》であると。天に光を、地には平和を。

2 コメント :

  1. いつも楽しく読ませて頂いてます。

    僕も1弾のころからオンラインだけですがほそぼそとやっていますが、友達と二人でひたすら身内戦やってるような感じで全然環境がどうなっているのかは分かりませんでした。
    ですが僕が紫・青、友人が白・橙と色が決まっていて、最初期はどうにもならなかったのを覚えています。
    最近では単色でもカードが増え、昔に比べやれることが多くなったなぁとしみじみしてます。

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    1. コメントありがとうございます。

      最初期で相手が白だと……両手を上に挙げて舌を出すくらいしか対処がなくなることがままあった気がします。さすがにカードプールが狭い中だと、はっきりと強弱が分かれてしまったのは詮無いところですね。

      自分も対戦はほそぼそとやっていたプレイヤーですが、2弾以降は上手く環境が動いていたな、というのが実際に環境を追ってみて実感できました。ラスクロだとメタカードがメタ以外の状況でも最低限働くようになっているため、身内でプレイしていてもけっこうデッキが二転三転していたのではないでしょうか(*ただし第6-7弾は除く)。

      陽光編でも現状のバランス感覚を保ったまま頑張ってほしいですね。

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