日誌/MtG、マルドゥサイレンス(スタンダード_M21)

7月 05, 2020
 終わりますイコリア。
 始まりましたM21。

 イコリア環境、いつもの→赤白プロテクションではなく、相棒改定までは長いことマルドゥフラッシュを使っていました。


 なんぞこれ。そもそもマルドゥフラッシュという概念が謎である。
 わりとヘイトベアー系統は好きで、中でも軽く規制しつつ回避能力付きで少しは殴れるほうが良い、というのはCarteの《霜の沼のサキュバス》あたりからの流れなのだろう(マナ縛りつつ限定的な回避能力で殴れるクリーチャー)。

 現環境で昨今役立ちそうなヘイトベアーというと、《裏切りの工作員》が跳梁跋扈する戦場(*禁止前)なのでサイズは1/2だが《静寂をもたらすもの》が第一に挙がる。
 対処範囲は非常に広く、アリストクラッツの《大釜の使い魔》もとりあえずゲインルーズは防げるし、新しいカードだと《光明の繁殖蛾》なんかにも刺さる。相棒としては《深海の破滅、ジャイルーダ》や《空を放浪するもの、ヨーリオン》なんかにも。

 ただ《静寂》だけだと相手に依存する要素が大きすぎるので、何かシナジーがある生物を、と考えると《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《死の飢えのタイタン、クロクサ》がまず候補に。
 伝説のタイタンはメリットとデメリットを踏み倒して出せる。メリットを踏み倒すといっても、次のターンで殴れば問題なくハンデスやドローできるので、基本的にはデメリットなく6/6出せるほうがでかい。

 そうすると白青緑か白赤黒になるので、この時点でもうバントなんていう良い子ちゃんな色は使わないため白赤黒決定なのですが、赤だとほかに良い点があってそれは《雷電支配》が使えるということ。

 青や緑だと《予期の力線》や《野獣の擁護者、ビビアン》、また無色で《出現領域》などでも瞬速付与できるものの、青《力線》は最初に手札にないと重く、《ビビアン》は悪くないけど+1が地味。《出現領域》は2マナ加算なので《雷電支配》のほうがメリットが多い、というわけで《雷電支配》である。
 何よりも、マルドゥカラーでの除去以外のインスタント妨害は色的に予想ができないというのが良い。青が入っていると「どうせ打ち消される」と思われるだろうが、青がなければそうは思われないからぶっ込んでくれる。

《雷電支配》で《静寂をもたらすもの》を出そうとすると4マナ必要。ルーカやジャイルーダが《工作員》出してくるのも早いとこのくらいのマナ帯、と考えればちょうど良いくらい。
《銅使いののけ者、ルーカ》に対しては5マナ使ってPW出して2/3出すだけにでき、《ジャイルーダ》に対しては相棒を空振りさせられる(6/6は脅威だが)。


 さらに黒があると、《駆り立てられた悪夢》と《カタカタ橋のトロール》が使える。
《悪夢》はもともと大したデメリットではないけれど、《カタカタ橋》のデメリットがなくなるのはいかにも便利。《カタカタ橋》の山羊は《炎の一掃》で流しても良い。《炎の一掃》は現環境刺さる相手が多いうえ、こちらの生物は最小サイズの《静寂》ですら飛行持ちなので当たらず相性が良い。

 さらに《カタカタ橋》にはひめられたこんぼがあり、マルドゥカラーで採用できる《スナップダックスの神話》で噛み合う。
 仮に相手の場にいるのが《夢さらい》のような強力な一体でも、《カタカタ橋》が山羊を出してからマルドゥ《スナップダックスの神話》で0/1の山羊だけを残すことが可能。合計9マナだから1ターンで達成は厳しとはいえ、先出し《カタカタ橋》で相手が除去撃ってきて山羊が残る、というパターンは普通にあるので覚えておきたい。


 あとはやや珍しいカードとして、《エレボスの介入》が3積みされている。
 墓地対策としては半端なものの、インスタントタイミングでの除去兼ライフゲインとしても使えるため無駄がない。構えることが多いデッキなので、最小黒含む2マナさえあれば相手の動きをうまい具合にスカせられる。
 たとえばサイクリング相手には《天頂の閃光》タイミングで全力で墓地を消せば数点まで抑えられ、ルールス相手には(《ルールス》効果で唱えるのには妨害できないが)落ちたあとに《死住まいの呼び声》でのルールスの再利用をスカらせられる。
 
 といった形で運用していたマルドゥフラッシュ、プラチナ3あたりで止まる。
 ここで改めて考える——マルドゥフラッシュってなんだ?
 そもそも《雷電支配》+《静寂をもたらすもの》で相手のCIPを消そうというアイディアから生まれた。
 実際、勝てるときは《静寂をもたらすもの》で勝っているパターンが少なくない。エレメンタルや工作員踏み倒し、偶数ジャイルーダあたりにはもちろん有利。絆魂も悪くなく、赤単やサイクリング相手にも絆魂飛行で耐えてスナップダックス変容で14点ゲインしたりする。
 しかしそれ以上に強いのが《クロクサ》が生き残ったパターンで、3ターン目に着地した《クロクサ》が4ターン目以降も生き残っていればほぼ勝ち確定である。

 なのでフラッシュに寄せるより、もっと《静寂をもたらすもの》+《クロクサ》を、と考えた結果。


《駆り立てられた悪夢》と《カタカタ橋のトロール》が増えた。

 当時は未だ《工作員》環境。悪くないな、と思いつつも、デッキを崩さず構築できる《ヨーリオン》を相棒として選んでいるため、80枚デッキで《静寂をもたらすもの》を引けないと動きがだいぶん悪い。
 そこでいっそのこと《静寂をもたらすもの》シナジー持ちを《クロクサ》だけにして、さらにハンデス特化に。


 ここまで来ると(プラチナ帯まで来たせいもあるが)いまいち勝率が上がらず48%と50%を下回る結果に。

《夢の巣のルールス》からのハンデス連打できると面白くはあるもののどうもいまいち完成度が低いな、ということでその後は白緑で《秋の騎士》に《運命のちらつき》や変容を加えて置物対策をできるようにしたり、逆に白赤で《神聖な訪問》からチャンドラトークンでぶん殴ったり、青単でアーティファクトずこずこ出して《鋼の監視者》をアンタップしたりしていました。

 そんなこんなで到来した基本セット21、最初は、

・《悪斬の天使》に《踏み穴のクレーター》混ぜた赤白熟考漂い悪斬

・《峰の恐怖》や《砕骨の巨人》とともに《発火の力線》を採用した赤白ターゲットされたとき

・《猫の君主》と《漁る軟泥》でリアニや置物に強い白緑ヘイトキャット

・《冠滅ぼしのガドラク》を動かすために場に残るアーティファクトとして《ガラスの棺》や《祖先の刃》を採用した赤白アーティファクト

などを作っていたのですが(見返すと昨今白が多いな)、《精霊龍、ウギン》のインパクトが強いせいか、どうもランプ環境。
 ランプとなればハンデス。ランプは長い目で見ればコンボデッキみたいなもんだから、土地が伸びる前に土地伸ばすカード落とすか、土地が伸びたあとはフィニッシャー落とせばどうにかなる。

 睨みたいのは、

  • 《成長のらせん》や《耕作》といった手札損をしないランパン
  • ただ落とすだけでは意味の薄い《自然の怒りのタイタン、ウーロ》
  • 生物である《ハイドロイド混成体》
  • 3ターン以内に対処しなければいけない《世界を揺るがすもの、ニッサ》

の4種類。
 特に《静寂》+《クロクサ》コンボを搭載したこのデッキにとって、《ウーロ》ほど恐ろしいカードはない。対策のひとつは単純な除去で、イコリアの《無情な行動》なんかは特に使いやすくほぼ腐らない。
 ただ結局リアニはされてしまうから、もっと根本的な対策は——と思ったらあるではないか、《苦悶の悔恨》が。


 もともとの手札破壊スペルは《静寂をもたらすもの》の攻撃が通りやすいことから《ドリルビット》にしていたけれど、《苦悶の悔恨》は2マナながら追放。ライフ1点ペイはあるものの、2マナで土地以外は抜けるのはありがたいし、何より追放なのがよい。
 また、《エルズペスの悪夢》も状況によっては刺さる。すべてのカウンターが刺さるのはサイクリングくらいだが、だいたいどのデッキに対してもカウンター1か2のいずれかが当たるのは悪くない。

《悪ふざけの名人、ランクル》は殴りながらハンデスできるというのも重要だが、状況によっては速攻で4点刻めたり、《ウーロ》を落としたり、引かせてから《クロクサ》で落とすというのもできるので丸く動ける。《静寂》がいない場合の墓地肥やしなどもできる。


 デッキ完成ッ! メタゲームチャレンジトライ!


 0-1終了。

 いやちょっ……、いや、もう一回。

 1-1終了。
 いや……うんまぁハンデスだとビートはきつうございますね。

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