『山が笑えば』制作録5月半ば編
なんだこのタイトル……と思わないでもないけどまぁ5月半ばだから5月半ば編と書くのがいちばんわかりやすいわけで。
3月末に『霜夜ゆく』Unity版と資料集が発売され、4月におおむね修正を終えて落ち着いたので二作目の→『山が笑えば』の制作を本格的に開始しました。
『山が』は→もともと講談社ゲームクリエイターズラボの応募作として企画したゲームです。そもそも『霜夜』を作った段階だとその後の予定は、
霜夜(目標:とりあえずゲームを作る)
→仮題GATE(2Dアクションを作る)
→仮題DOG(長編を作る)、もしくは仮題MERMAID(3Dアクションを作る)
というようなことをぼんやり考えていたのですが、公募に応募するにあたって、
- ネタを出したら簡単に真似されるようなものは出したくない
- (当時まだ霜夜移植中で出せるものがなかったので)文章だけでもインパクトがあるものを出したい
ということでシンプルなシステムを突き詰めた作品になるであろうGATEは次に送り、自分にしか作れないものを、ということで南極大陸旅行ゲーム『山が』が企画されました。まぁ一次で落選だったんだけどよッ! PEッ! 逃した魚は大きいからなッ! 売り上げ出して講談社を嘲笑うのが現在の目標よッ!
現在までの進捗はだいたい以下のとおり:
■旅行画面の基本UI完成
『山が』のゲームプレイは大きく分けて基地モードと旅行モードの2種類があるのですが、このうちメインとなる旅行モードのおおよそのUI組み立てが完了しました。
メイン画面のひとつである運転画面のUI基礎部分ができた。
— ブリキの (@buri_kino) April 16, 2022
ごちゃごちゃして見えるけど操作はシンプルで、ヘッダー、ルート(ボタン)、サイドビュー(ボタン)、チャット(ボタン)、座席UI(ボタン)とヘッダー以外は4つのボタンで構成されているだけ。 https://t.co/fHOf6N1wbW pic.twitter.com/WfySkqw1R1
『霜夜』では白黒+1色というベースでUIを配置しており、少女やAIもおおむねそれに倣った形で統一感を出していたのですが、今回はもうちょっと色を増やしたいな、と思いつつも、結局は未来的な運転席イメージで黒ベースに橙となりました。結局、色が少ない方が構築しやすいのよね。
今回はUnity Assets(Unity用に使える外部スクリプトとか素材のパック)であるModern UI Packを一部仕様しています。昼は橙、夜間(動かないけど)は青、みたいに補色使えると楽しいかもなぁ。
いろいろと表示がありますが、メインの操作としては中央の雪上車を左に引っ張って離すチョロQ方式で前進するだけ(休憩もできるようにするかもしれない)なので、『霜夜』の惑星モードを(操作としては)単調にしたものというとわかりやすいです。行動そのものは単純ですが、前準備や行動中の進路変更、地図の概念などは複雑化しています。
■地図の基本設計完了
『山が』は南極昭和基地(現在と変わらず)からドームふじ基地(この時代では位置不明)を目指す物語で、この間は直線距離にしておおよそ1,000kmとなります。これを表現するため、縦横8kmの六角形のタイル(HEX)を120**2 = 14,400個くらい敷き詰めた地図を作ることにしました。
とりあえずさっさと次に行きたいのでルート設定画面(仮)。
— ブリキの (@buri_kino) April 21, 2022
フラッグを置いてルート設定するとグラフで自動的に道の難易度とか予定時刻とか出るようにできる……予定。まぁ仮。 https://t.co/iAB5wLlChF pic.twitter.com/6nemhgca9m
問題はタイルひとつひとつが地形状態(高いほど走りやすく、低いほど走りにくい)という要素を持っていて色でその難度を示せるようにしているのですが、一万個もオブジェクトを置くとまともに動かせない。
んー試してみたが、生成自体は15,000個でもいけるが、回転させたりとかCanvasに手を加えようとするとダメだな(添付)。
— ブリキの (@buri_kino) May 5, 2022
5,000でも若干安定しない。
3,000個くらいだったらエミュだとちょいラグくらいなので、実機だと普通にいける気がする。このへんが閾値かな? pic.twitter.com/IJTTDcGt3H
なので全体スケールで見る場合は7個のHEXをひとつにまとめた大HEXを使って描画したいな、とか考えています。
また、HEXの地形状態はゲームごとにランダム生成にしたいのですが、完全にランダムだと設計が難しそうなので、いくつかのパターンを作っておいてそれをランダムに並べる、というのが作りやすいかなと思いました。たぶん一般的なローグライクのダンジョンもこういう形式と思われる。
■DOTweenの導入
シンプルなアニメーションのためにDOTweenアセットを導入しました。
DOTweenお試し中。すごい、めっちゃ楽。移動アニメーションが一行で済む。
— ブリキの (@buri_kino) May 4, 2022
今までは、
・フラグ立てて時間セットしてアニメーションカーブ作る
・Updateでtimedeltaだけ進めてアニメーションカーブに沿って動かす
・時間が超えたらフラグ止める
と必要だったのに。 pic.twitter.com/95EINv3QF8
単純なアニメーションなら一行で書けるといううぉっなんじゃこれめっちゃ便利やん……! とこれまでの人生を無駄にしていたことを嘆きたくなるアセットです。『霜夜』でも導入したかった。
■メインキャラ立ち絵の依頼終了
今回はじじいのパターンがほしいな、ということで→いたく(@itsukaits)さんにお願いして、主人公である《観測》とその周辺の《隊長》《医療》《車両》(+1名)を描いていただきました。
まだ《車両》は(更新のネタがなくなったときのページの更新速度を確保するため)ページのほうには追加はしてないけど、並べるとこんなかんじ。
並ぶと《観測》はわりと小さく見えますね。どっちかというとジジイどもがでかいんだけど。目安としては《医療》>《隊長》>《車両》≧《観測》なイメージでお願いしてます。
■ミニキャラ動かす練習
『霜夜』ではアクションごとに結果絵がありましたが、『山が』では代わりにSDサイズのミニキャラを動かすことでアクションを表現しようと考えています。
そのためミニキャラを依頼……のまえにどういうミニキャラが必要なのかわからないので、テスト用のキャラを作って動かす練習をしました。
いいかんじに動かせているわけではないけれど、とりあえず表情変化もできるようになった。 pic.twitter.com/0xuqnhLHke
— ブリキの (@buri_kino) May 4, 2022
動かした結果として、関節で全部切り分けて別ボーンにする予定だったけど、関節でボーン分けてひとつのスプライト動かしたほうが自然な形状になるかなと思ったりして知見が得られた……ような気がする。
ミニキャラはやはり依頼しますが、周りの物品は自分で作るような気がする今回。たとえば雪上車は仮のものはフリー素材+Power Pointでわりとそれっぽいのができたため、あとは色分けとアニメーションできればこれでいいかなと思っていたり。
あと仮としてシルエットACの雪上車置いてたけど、Power Point(タイヤだけICOOON MONO)で雪上車を作って交換してみた。意外と悪くない? pic.twitter.com/X5i0L218c6
— ブリキの (@buri_kino) April 22, 2022
■エンディング曲決定
BGMは一曲聞くのに必ずその曲の長さだけ選定に時間がかかるので、早めに聞いて選んでいます。
まだ通常のBGMは選定段階ですが、とりあえずエンディング曲は決まりました。いやね、こういう中心核みたいなのが決まるといろいろ楽なのですよ。霜夜もメインテーマを『ワスレナグサ』にすると決めてからタイトル画面の花とか決まったわけだし。
とりあえず現在はこんなところ。快調というほど前進速度は出てないけれど、とりあえず向かうべき方角に進んではいるなぁ、といったところ。自己認識としては基本的にそういう(速度は出ないけど向いてる向きをコントロールするのは上手い)タイプなので、まぁ平常運転。
5月は後半にIndie Live Expoがあるので、そこで『霜夜』の宣伝でびゃびゃっと売れたらいいな、と思うきょうのわんこなのでした。
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