『山が笑えば』制作録 チュートリアル編
うぉー9月9月。
- (ここに言い訳)
- (いかに大変だったか言い訳)
- (じゃぶじゃぶ射幸心の言い訳)
というわけで今月はおおよそチュートリアルを作っていました。
正確にはチュートリアルのチュートリアル部分を省いた動作……というかなんというか。
『霜夜ゆく』でもそうでしたが、『山が』でもチュートリアルは、
- 所定の動作を達成させる
- 必要な機能以外は制限する
- 必要な動作ボタンに注目させて動作させる
の3種類の要素から成り立っていましたが、このうち2と3はまだ作っておらず、あくまで「どういうチュートリアルか理解できている作者が、余計なことをせずに言われた通りのことをすれば達成できる」という内容になっています。早くアニメーションとか作りてぇんだ。
本作ではチュートリアルは、
- 旅行シミュレーション(走行、ルート設定、RTB)
- 基地ルート設定(イベント、ルート設定)
- 旅行実践(ロケーションでの行動、観測、橇編成、戦闘、緊急RTB)
- 基地休息・車両設定等(車両設定、橇設定、休息)
の4段階から成り立っていますが、今回はそのうちの1について説明しますが、長いので読むのが面倒な方は→下まで飛んでください。
チュートリアル1の旅行シミュレーションは5日間の旅行を実際に体験することになります。まずはエンジンキーを回して起動します。完全にフレーバー。
チュートリアル1日目はメインとなる移動動作を学びます。
といっても移動動作は非常に単純で、「中央のサイドビュー画面を左にドラッグしてから離す」という動作だけです。チョロQ操作。これで1つの時間区間を移動します。4時間区間移動すると一日が終了し、レポートを書いて翌日に進みます(まだ作っていないけど、おそらくここでオートセーブ?)。
移動は左フリックするだけ。先行入力もできるようにして気楽にプレイできるようにしたい。
2日目は進行を阻む「地形障害」と「ひどい地形障害に突き刺さった場合の後退」を体験します。
まずマップから説明すると、『山が』では126x126の六角形ヘックスが碁盤状に並んだものとして地図が表現されています。それぞれのヘックスは、見た目は六角形ですが実際は8x8kmの正方形として領域を持っているため、実質的にだいたい1008x1008kmの地図として機能します。
それぞれのヘックスは、
- 確認 - 確認済みか(true/false)
- 地形 - 地形はどうなっているか(0-100%)
- 天候最大 / 天候最小 - 起こりうる気象はどうなっているか(0-100%)
- 標高 - 高度はどれくらいか(0-3600m)
- 地点 - 何かあるか (基地、デポ、蜘蛛など)
の要素を持ちます。実際に各ヘックスに踏み込むと、さらに気温等が計算されたりします。
六角形ヘックス。実際の中身は正方形だったりする。
チュートリアル2日目で体験するのは《地形》要素が大きく変化する場合の進行です。《地形》は高いほど良い地形、低いほど悪い地形を表すため、低い地形だと車速が遅くなったり、車体に余計な負荷がかかったりします。
しかし地形が最悪(0%)の場合はそれどころではなく、そもそも進行が不可能になります。こうなるとそこの地形からは進めないということになり、一度前のヘックスまで戻って新たにルートを設定し直す必要があります。
具体的に体験しようとすると、2日目の最初の行動の時間区間で前進すると地形最悪(0%)の地形にぶつかります——ということを設定するまえに、時間についてもうちょっと説明します。
旅行画面での1日は、
- 起床:睡眠
- 朝食:食事、トイレ(1時間)
- 朝方:進行
- 午前:進行
- 昼食:食事、給油(1時間)
- 午後:進行
- 夕方:進行
- 夕食:食事、トイレ、給油、ゴミ、通信(1時間)
- 就寝:睡眠
の9時間区間から成り立っており、実際に移動動作が行えるのは「進行」とついている朝方、午前、午後、夕方の4区間だけです。それ以外の区間は各設定された行動を自動で行います。実際にプレイするとおそらく気にしなくていい……はず。
スケジュールは時間固定(1時間)の朝食・昼食・夕食以外は運転手の体力に応じて睡眠の際に決定されますが、だいたい行動4区間は合わせて8-9時間くらいです。なのでひとつの行動はだいたい2時間くらいということになります。
またちょっと横に逸れてゲーム全体の目的を説明すると、「だいたい1年くらいの間に昭和基地から1,000kmくらい離れた場所にあるはずのドームふじ基地に到達すること」なのですが、雪上車の公称時速が時速8kmなので、理論的には、
総距離1000km/時速8km = 125時間で到達可能
→必要時間125時間/1日の走行時間8時間 = 15.6日で到達可能
ということになりそうなのですが、実際は地形に阻まれ、天候に阻まれ、まともに走行できず、ルートを模索しながら……というのが本ゲームの主なプレイになるはずです。閑話休題。
2日目の話に戻ると、最初の行動時間区間である朝方に地形最悪のところに突っ込みます。こうなると進まず、次の時間区間の午前では《停止》処理を行うことになります。この処理では背景的には橇の繋ぎ変えや地形最悪からの脱出などを行いますが、ゲーム的には自動でのルート再設定(一つ前のヘックスに戻るよう設定される)ということで表現されます。
3つ目と4つ目の行動時間区間である午後、夕方は《後退》処理で一つ前のヘックスまで戻っていきます。
停止、後退と出てきましたがこの際の操作は前進と完全に同じで、サイドビュー画面を左にドラッグして離すだけです。ここまで(起動時と通信レポートを閉じる操作を除くと)左ドラッグしかしていません。スワイプか? 名前がわからぬ。
3日目はルートの再設定を学びます。
前述のとおり、ゲーム内では126x126個のヘックスで地図が表現されていますが、ここに旗を立てることでルートを設定することができます。ルート設定操作はシンプルで、
- すでに立っている旗をドラッグ&ドロップすればルート変更
- すでに立っている旗をドラッグして地図外にドロップすればルート削除
- 右下のボックスから旗をドラッグして地図内にドロップすればルート追加
というだけです。
チュートリアルではぶち当たった障害地形を避けるため、大きく左に迂回して進行することになります。
ちなみにルート設定は、夜の通信時に行うならば時間消費をしませんが、それ以外の時間に行おうとするとひとつの時間区分を消費します(つまり、前進する代わりにルートを変更する)。
実質的なペナルティで、なぜこうなっているかというと「一回進むたびに地図を出してルート再設定するのが確実だし効率的だけど、そんなプレイは面倒だしやりたくない」というのが理由です(背景的にはルート変更の際は基地と通信して再設定する必要があるので時間を消費するけど、夜はそもそも毎回通信しているので余計な時間消費がない)。
ルートを再設定したら右下のボタン長押しでエンター。
いままでと同様に左フリック……フリック……スワイプか? そういうアレを4回やって進んで3日目は終了です。
4日目は地形と天候について学びます。
2日目でも地形障害には出くわしました。ああした地形=0%のルートはそもそも通過することができませんが、それ以上の1-99%のルートは車速等に影響は出るものの、進行することは可能です。完全に状態の良いルート(100%)というのはかなり少ないため、ある程度地形の良いルートを通ることが大事です。
また、天候も旅行を阻む要素です。一度設定されたら変化がない地形とは違い、天候はヘックスごとに「良く・悪くなりやすいかどうか」という要素があるだけで、時間によって刻々と変化します。
4日目は地形50%、天候80%のルートを通過します。操作自体はやはり左にスワイプして離すだけですが、下方に存在する運転席UIに着目すると、Topo(地形)やWw(天候)の値が下がると同時に、車速も低下するのがわかります。
一度通過した場所(もしくはこのチュートリアルでは体験できない「観測」をした場所)のヘックスは地図上で確認可能なので、次に通過する際は危険なルートを通らないように選択できます。
また(やっぱりいちいち地図呼び出すのが面倒なため)、操作を行うサイドビュー画面の上にはルートUIが表示されています。
このルートUIは、「地図上のルートを直線上に引き伸ばして地形を表示したもの」が表示されており、現在通過しているルートの下=地形や上=天候に色がついており、若干の障害地形であることがわかるようになっています。
ちなみにルートUI上には現在車両位置のほかにゴースト車両位置も示されています。ゴーストは常に理想的な車速の60%くらいで進む位置マーカーで、必要かこれ……? まぁいいや。そういうかんじで悪天候でもズンズン進んでいくので、自分がどれくらい遅いか・早いかがわかります。
5日目は終了日で、旅行の終了条件について学びます。
旅行は、
- 目標を達成する
- 運転者の体力が0%になる
- 車両の状態が0%になる
- 車両の燃料が0Lになる
のいずれかを満たすと終了します。体力、状態は主に気象条件や地形によって減っていくもので、ちゃんと装備を整えて安全なルートを選ぶとかなり低下を緩和できますが、燃料はなかなかそうもいきません。燃費の良い行動が求められます(が、そうすると体力や状態を消費します)。
雪上車の基本燃費は0.25km/L(0.25L/kmではありません)なので、時速8kmで走ると午前の4時間で30km超走破するため、だいたい120Lほど燃料を使います。雪上車に入る燃料は200Lなので、1日に2度の給油が必要となってきます。そのため、昼食時と夕食時に自動で橇から給油が行われます。
橇に燃料が残っていないと給油ができず、終了条件が満たされます。チュートリアルなので5日目は急激に燃料が減っていき、自動で終了条件が満たされます。
条件が満たされるとRTB(Return to Base)ボタンつきのレポートが表示されます。長押しすると帰還(チュートリアルだとシミュレーションなので、シミュレーションの終了)となります。
→というわけで 長くなったのでまとめると、
ずっと左スワイプしてりゃ進むんだよ!
ということです。PEッ! まぁ実際の旅行もほぼアクセル踏んでるのがメインなので。
壊れるほど愛しても1/3も伝わらないので、とりあえず最低限伝える意味で「左にスワイプすりゃいいんだぜ」(あとルートの立て方)だけ覚えて帰っていただきたい。
『山が』は『霜夜ゆく』と違って1プレイが長いというか、有限回数のローグライトなので何度もチュートリアル部分が出てきたりしないのですよね。なのでわりと長めにチュートリアルを取り、分割しつつ紹介して覚えさせていく予定。
最近MtGとダークタワーのことしか書いてないけどちゃんと頑張ってます。頑張ってます。頑張ってます! ずっとチュートリアルの進行作ってるので見た目が進んでないだけで。 pic.twitter.com/WRufua2WfD
— ブリキの (@buri_kino) September 19, 2022
あくまで複雑なのは内部設定だけで、ゲームの根本的な部分としては「あかくなったところをさけてすすめばいいんだね」くらいの理解でクリアできるようになっていればいいですね。内部的には15分が1ステップになっているとか、車体の調子の4乗根に比例して車速が遅くなるとか、そういうことは覚えなくてよくありたい。
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