『山が笑えば』制作録 ミニキャラ&背景編

1月 30, 2023

 

 うぉー(ここに忙しくて進まないけど頑張ってるよっ! CHU☆ミ な文言を入れる)。

 12月は年始用に回したので進捗一回飛んでますが『山が笑えば』進捗です。


 なにやったんだっけ最近。だんだん記憶が怪しくなってきたな。

 過去の回を見返してみるとミニキャラと背景の話を書いてなかったので今回はその話に。


ミニキャラ、車両、蜘蛛。蜘蛛のサイズ感はまだ調整中。


 サイドビュー画面やイベントの一部に登場するミニキャラは、正月イラスト描いてもらった →荒野さん にお願いしています。

 サイズ感はだいたいこのくらい? 車両に対してミニキャラがちょっと大きめですが、車に乗り込むときは縮小したりして不自然にならないように乗り込んでいます。蜘蛛はもうちょいサイズ調整するかも。



 アニメーションについては以前に紹介したメカデザ・イラストをお願いしている仲洲衛さんの《蜘蛛》と同じようにPSDにパーツ分けしたものをPSBに変換してからレイヤー分けしたSpriteに変換してボーンを組み込みアニメーションさせる、という方式(なんだ呪文か)になっているのですが、蜘蛛とミニキャラだと手法として大きく違うところがあります。

 それは関節。

 蜘蛛は一本の足に対してはひとつのレイヤーのみで構成されていて、2-4本程度のボーン(骨格)が入っています。
 これに対し、下の引用ツイートのとおりミニキャラは足や腕でも関節ごとにパーツわけされているので、たとえば右腕なら肩から肘まで、肘から手まで、親指のみ、と3パーツで構成。これがそれぞれのボーンに対応しています。


 この結果どうなるかというと、蜘蛛の足は関節を曲げる動作に対しては膝が引き伸ばされることで対応されるのに対し、ミニキャラの場合は曲げると下に見えるレイヤーが表示されることになります。
 ミニキャラは関節部分の下のレイヤーは丸みを持たせた関節構造になっているため、下のレイヤーが表示されても関節部分が不自然にならないように曲げることができるわけです。

 この方式は関節が一定以上に曲がってしまうと存在しない空間が見えてしまうことになってよろしくないのですが、そもそも人間の関節なので異常な方向には(怪我しない限りは)曲がらないわけで、規定の範囲・方向にのみ曲がると考えるとむしろふさわしい。
 一方で蜘蛛の関節は筋肉が露出するような構造なので引き伸ばされても問題ない見分けで、かつ過剰にも曲げ伸ばしができるのでアクロバティックな動きができる、という仕組み。

 これらのミニキャラや蜘蛛が動き回るメインの舞台になるサイドビュー画面の背景はこれまではシンプルに地面と背景があっただけだけれど、新たに空・太陽・影・雲・地吹雪などを導入しました。


 まず空はskyboxを使うことに。
 Unity(の3D)を使うと最初のシーンで出てくるのがskyboxと呼ばれる背景なのですが、これはようはすごく遠い場所に書割を置くことで空や地平線を表現したもののようです。
 このskyboxの空や地平線の色、角度を変えることで空はシンプルに表現。
 単純に色を置くだけの背景と違うのは、後述の太陽を置いたときに地平線の効果がちゃんと出てくるのでskybox(というかskyboxの地平線)で表現するほうがそれらしくなりそうなため。
 ちなみにskyboxはもっとリアルっぽいものもあって使えるのですが、リアルすぎて全体と調和しないような気がしたのでシンプルなskyboxにしました。

 太陽も単純にライトを置きます。
 2DDLという2D用のライトでちょっと細々とした部分(フレアとか)を表現できたら良いなぁ、と思うのだけどまだ細かいところがよくくわかっていない。
 こちらも地平線に近づくほど色を赤くしたりしています。
 太陽高度や方位についてはいちおう緯度経度と時間から近似的に計算していて、おそらく現実的な軌道とそれほどずれていないはず……たぶん。極域だから白夜と極夜が若干怪しいかも。

 雲・地吹雪は素材を置いて動かすことでシンプルに表現することに。太陽光との兼ね合いでちょうど良い色合いにできればいいなぁ。
 雲系は天候状態と対応しており、単純に天候が悪くなれば雲が強くなるという形になっています。降雪がまだないのですが、それもどうにかして入れたいところ。

 影は当初は2DDLライトを使って表現しようとしたのだけれど、太陽光でまともな影作るのはうまくいきそうにもなかったので単純に影の画像置いて表現しています。もうちょいエッジとかどうにかしたいなぁ。この辺はいろいろ使えるエフェクト用のアセットを買ったので、それに応用できそうなものがあれば使えそう。


 上はまだ改修中の画面ですが、旧版よりサイドビュー画面も広くなっています。最初は狭くていいかなと思ったんだけど、描いてもらったミニキャラとかメカが来てみると小さく表示するのが勿体無いのだよな。
 現在はさらにもうちょい範囲が広くなっています。

 さらにミニキャラは旅行中のレポートにも彩りを。


 旅行では毎日現在の状況等を確認するレポートが表示されるのですが、こちらの背景には実際の南極の写真をそのまま使いつつ、「旅行先から送ってきたレポート」体裁でミニキャラアニメーションをいろいろとつけていく予定……なんだけど果たしてアニメーションを何パターン作ればいいやら。

 レポート以外にも車両の観測設定のシートを出すときにはミニキャラ&車両がそのまま動いて表示されたりとかも。


 また。BGMもちょいちょい再生機能つけ始めています。

 ウォークマン世代の人間なので、こういう表示形式好きなのですよ。
 BGMは「車両の音楽再生機能で再生している」ということにしていいて、なので旅行画面専用です。基地では環境音とかだけにするつもりでいます。

 今作では →騒音のない世界 のBGMをメインのうちのひとつに使わせていただこうと思っています。BGMそのもののみならず、タイトルが『ジェットペンギン』のシリーズとかがあって表示名が都合が良い。



 というわけで良い具合に進んでいる……進んでいると思う。進んでいるんじゃないか。ちょっと覚悟しておけな昨今。
 実際のところ、相応に進んではいるのだけれども若干怪しいのがアニメーション。パターンが多いんじゃよ。毎回違うパーツを無理やりUpdateで動かしていたから『霜夜ゆく』のアクション時のアニメーションに比べると、ちゃんとしたSpriteアニメーションだから構造的には楽とはいえ、そのぶんパーツ数は増えているし、複雑な動きも増えているので辛い。

 なかなか終わりが見えないのですが、『霜夜』のときはどのくらいで終わり見えたんだっけ……。テストプレイのときも翻訳とか新機能とかつけてたからずっと走っているのではなかろうか。ちゃんと終わるのだろうか。年度内にチュートリアル範囲のプログラムはざっと終わって、来年度からはコンテンツ増やしつつエフェクトつけていくようにできればいいなぁ。



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