ぼくのかんがえたさいきょうのSCP:美食家
以前にSCP考えたのですが、実際に投稿してもダメそうなのでエイプリルフールにつき(?)供養しておきます。
SCP-XXXX-JP
アイテム番号:SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス:Safe
特別収容プロトコル:SCP-XXXX-JPは耐圧の異常物品収容セル内に収容してください。担当職員は60時間ごとにSCP-XXXX-JPの房内に
生きたDクラス職員を
人間の死体の手を
豚肉700gを
牛肉700gを
和牛ステーキ700gを
レアに焼いた神戸牛ステーキ700gを静岡県産真妻種わさびソースとともに
配置してください。その後吸引され炭化した排泄物を回収してください。回収された排泄物は処理後に埋立処分されます。
説明:SCP-XXXX-JPは豚を模した掌大の置物です。形状からは蚊取り線香と推測されます。
およそ60時間に1度、SCP-XXXX-JPは不明な引力によって口内へと吸引を開始します。吸引の原理は不明です。この吸引は後述の特定の物体を吸引まで続き、吸引力も増加し続けます。この吸引によって過去に地殻を破壊したため、吸引力に関する実験は現在禁止されています。
特定の物体(以下、提供物)が吸引されると吸引は停止し、吸引した提供物が炭化するまでSCP-XXXX-JP内部の温度が上昇します。加熱の原理も吸引と同様に不明です。炭化した物体(排泄物)は背面穴から排出されます。
収容当時、提供物は生きた人間の手でした。
収容違反:
生きたDクラス職員を提供しようとしたところ、吸引直後にパニック発作を起こし死亡しました。
遠隔走査では吸引開始時には既に生命反応がありませんでしたが、死んだDクラス職員を吸引したSCP-XXXX-JPは問題なく加熱処理を行い、排出動作を行いました。以上の結果から、吸引時に生存している必要はないと推測されたため、今後はサイトAで発生した死体の手を提供するように変更されました。
収容違反:
B研究員によって、豚肉を人間の死体と偽って提供されました。B研究員はこの理由について「豚は人間とDNAが近く、臓器移植にも使われているくらいだから問題ない」と述べています。
この結果、吸引停止・加熱どちらの段階でもそれ以前の提供物である死体の手を吸引したときと同様の反応以外は示しませんでした。また、これまで提供物となっていた人間の死体を提供しても吸引反応が停止しなくなったことから、豚肉を提供したことにより提供物が人間の手から豚肉へと変更されたものと考えられています。今後は近隣のスーパーあらきたにて購入した豚肉を提供するように変更されました。
収容違反:
エージェントCによって牛肉が豚肉と誤って提供され、問題なく吸引停止・加熱されました。
エージェントCの供述では「割引シールが貼ってあったし、豚肉だと思った」ということでした。
「牛肉と豚肉の区別がつかないやつなんているのか」
-D博士
牛肉を吸引・加熱後、前回同様にそれ以前の提供物であった豚肉や人間の死体、生きた人間などが提供物にならないことが確認されました。今回を含む3度の収容違反の結果から、その時点での提供物と似た(あるいは味覚的に上位の)要素を持つ物質を提供することで、提供物を変更することが可能であると予想されています。この仮説の検証のための実験は申請中ですが、管理者であるD博士によって凍結されています。
収容違反:
エージェントEによってステーキ用の和牛が提供され、問題なく吸引停止・加熱処理されました。この結果、前回までの提供物である(ステーキ用和牛ではない)牛肉は提供物ではなくなりました。
「和牛デーで2パック買うとお得だったので」
-エージェントE
「オーストラリア産の何が和牛だ」
-D博士
収容違反:
「このほうが美味い」という理由から、エージェントFによってステーキ用神戸牛をレアに焼き、わさびソースをかけて提供されました。エージェントFは元料理人であり、提供されたわさびソースには静岡県産の真妻種ワサビが使用されていました。この結果、一定以上の手順を踏んで調理がなされた和牛ステーキ以外は提供物ではなくなりました。
D博士による提言
SCP-XXX-JPからは精神汚染やヒューム値の異常は一切検出されなかった。この事実をわたしがどれだけ残念に思ったか、きみたちには理解できるだろうか? 認識災害や精神汚染であってくれ、どうかオブジェクトの影響であってくれ、人間の思考に影響するような危険なオブジェクトであってくれ、とどれだけ願ったことか。そうではなかった。
神戸牛は高い。当たり前だ。だがそんなことはどうだって良い。封じ込め措置に対する費用としては安すぎるくらいだ。問題なのは、財団の質の低下だ。今までの収容違反はすべて馬鹿げた過失や単なる思い込み、ウケ狙いで行われただけだ。情けない。嘆かわしい。慚愧に堪えない。くそったれ。ハゲ坊主。ちんちん野郎め。今後は以前のような収容違反は繰り返させない。わたしの目の黒い内はな。
補遺:
D博士が死亡しました。自宅での心臓発作で、オブジェクト災害を示す異常は発見されませんでした。SCP-XXX-JPの管理者権限はG博士に移譲されます。
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