『雲歩き』制作録 下地作り編
8-9月の進捗です。
今回のイラストは鋭意製作中の『雲歩き / Cloudwalker』の立ち絵です。
『雲歩き』では全体が8章構成を予定しており、1-2面はざっくりチュートリアルみたいな扱い。褐色黒髪和傘少年のほうがその2面の最初に出てくるボスで、でこ出し女性の護衛です。
つまりサブキャラ。なんでキャラ紹介の初回がサブキャラなのかというと、主人公周りのキャラがまだ名前が完全に決まってない(ほぼ決まっているだけど)ためです。
この2人はほぼ確定で女性は青令(セレ)、少年はツナになると思います。立ち絵イラストはhanico(→@hanicorosan)さんにお願いしています。
セレは(真ッ赤の太陽とか犬と狼の間をプレイした方はわかると思いますが)おれってこういうキャラ好きだな……、というキャラ。
一方でツナのほうはなんかまた黒髪褐色おとなしめ少年でお願いしてしまったぞという気持ちがあります。
自分で思うのですが、女子じゃなくて少年でなんか傾向が固まっているの怖いな(そもそも少女的キャラが『霜夜』の少女くらいしか出てこないせいもあるけど)。いやべつに趣味というわけではないような、どうなんだろう。無意識? いやでも結局ある程度バックグラウンドがあって、アリヤは屋外で牧畜しているから焼けているだろうし、ツナは外国人っぽい容姿にしたいなと思ったので肌の色を濃くしてもらったわけで。あと耳がウサギなのですが、バニーって(わたしが拗らせているので)女の子に使いにくいので使えるタイミングで男の子に使っていて、色的に黒いと可愛いので結果的にこういう配色になるという。
ほら……九井涼子の短編集の漫画家漫画じゃない漫画家の漫画でも褐色黒髪美少年だったじゃん!(花が関羽になるやつです)
言い訳は置いておいて、とりあえず今月の進捗です。
🟪雲歩き、ベースシステム作成中
さて『雲歩き』ですが、まだまだぜんぜんベースシステム作っている段階。
今回は『犬と狼の間』を作っている間にいろいろと考える余裕があったので、構造的には比較的(自分の中では)ちゃんとした設計になっています。いつもは完全に行き当たりばったりなんだよなぁ。
「とりあえず見えていればいい」レベル(たとえばキャラはまだ単なるボールです)にしておき、メインゲーム部分の物理法則や、次のステージに進む流れを作っているような状況。
メインゲーム部分は以前に書いたとおりベースはキャロムビリヤードの四つ玉なのですが、この辺の話はもう少し見栄えがする状態になるまで後回し。
ちなみに難易度としてはガンヴォルト方式で、クリアするだけなら誰でもできるけど、かっこよく&ハイスコア狙いたい場合は難しい、みたいな方向を考えています。
具体的には、スコアはかかったターン数で、うまく決めると1ターンで全員倒せますが、失敗しても1体ずつ倒すことはできる(基本的に敗北せず、敵が回復しない or 増援数に現実的な打ち止めがある)ので進むことはできるかんじ。
🟪会話のUIを考える
最近作っているのが会話画面。
うーむ、会話の動き、このベースで行こうかなぁ。
— ブリキの (@buri_kino) September 13, 2025
無限スクロールで上下に過去/未来の吹き出しが出るイメージ。とりあえず前後送り+スキップのみ。一括スクロールは難しそう(アクションも挿入されるため)。 pic.twitter.com/0WAvy4PmhR
まだ吹き出しとかまったく整えていませんが、とりあえずこうやって中央に現在、上+2個まで過去、下+2個まで未来の吹き出しを配置する方向で行こうかなと思っています。
いちおう吹き出し表示については毎作拘っていて、
- 霜夜:ページごとに6吹き出し
- 山が:立ち絵を追加
- 太陽:吹き出しが可変長・可変数かつ複数人の立ち絵に対応
という流れで来ているのが「ページ表示形式」。
なんでこうしているかというと、基本的によくある「画面下部・上部に単一ウィンドウで表示しているタイプが好きじゃない」という単純な理由のため。
基本的に単一ウィンドウ形式って、高橋メソッド的に位置固定なので素早く読むことはできるものの、余裕がない。
できれば本を読むように、ある程度空間があるほうが望ましい。
だからADV系を作っているわりに、あんまりノベル系のADVはやらないのですよね。最近(10年近く前だが)だとVA-11 Hall-Aくらいしか記憶に残っていない。
なのでどうにかしたいと思ったときに参考にしたのがLifelineで、以下のような表示形式。
LifelineのUI。GooglePlayStoreのSSより。
こういうメッセージアプリっぽい形式を目指した形ではあります。
スマホ画面だったので、普及している画面に合ってもいた。
一方で『霜夜』の外伝の『犬と狼の間』では試しに上下でキャラ分けを試してみました。
犬狼の上下会話吹き出し。左キャラが上、右キャラが下。
『犬狼』では会話が少ない+同時に喋るキャラが少ないのでこれでなんとかなったけど、会話が多くなると問題が出てきそうだな、と感じました。
単一ウィンドウと違って視線を上下に動かす必要があるので、長い会話には耐えにくい。あと地の文も難しい(犬狼だと全部ホワホワ吹き出しで表現している)。
そういうわけで、「現在の会話」の位置は変化しないようにしたのが今回のこの形。
真ん中に現在の吹き出したがあり、この位置は不動。
で、上に過去の会話、下に未来の会話がある、という形式です。霜夜系のページ表示形式を無限スクロールにしたかんじ?
スマホだとタップ回数が増えてしまう(スクロールバー送る系だと微調整ができない)ので見送ったのですが、今回は最初からPCなのでその辺は許容できるかな、と思っています。パッド使えば操作も楽だし。
🟦霜夜ゆく、とりあえずIndie Live Expoへ
Steam版移植したのでとりあえず出しておくか、というノリです。
まだ出してはいませんが、締め切り前ギリギリにならないようにこの週末で出してしまいたいところ。
しかし昨今審査が入るようになって、2連続で採用されてないので今回もダメかもしれない。うーむ。
あと説明書(MEMO画面)まわりのテキストが更新されていなかったので、近日中にまた小さいアップデートを行う予定です。
🟧山が笑えばの移植を考える
→前回 とかで移植をするなら改修部分のある『山が笑えば』ではなく、英語翻訳すればあとは横長に合わせるだけの『真ッ赤の太陽』が先になるだろうと書きましたが、ぼんやり『山が』の改修方向を考えています。
まず前提として『山が』なのですが、もっと売れて欲しい。
それは金が欲しい、金、金などといった理由もあるのですが、いちばんの理由は、「《観測》というキャラの干渉力が強いから」です。
干渉力という表現は適当ではないかもしれませんが、ざっくり言えば「他の作品での登場しやすさ」で、現在出ている3作品の主人公の中では観測が抜きん出てトップなのです。
なぜかというと、干渉力は弱者ほど強いためです。強いやつはそいつが解決しちゃうから出ねぇのよ。
観測はかなり一般人で、作中で戦闘に活用されている力も相手が蜘蛛だから有用なだけ。まともな戦闘では役に立たず、活用できるのはサイゼの間違い探しくらい、というキャラです。
このくらい弱いと色んなところに出張できるし、能力があるので使える。そういう出張を考えておくと、メイン回をちゃんとプレイできる環境で出しておきたい。いやスマホもちゃんとプレイはできるんだけど、いつ動作不良になるかわからんという部分がけっこうあるので。
だから改修をして移植をしたい。
具体的にどこを改修するかというと
- ①処理的な部分 - 特にマップ画面などの処理
- ②ゲーム内容 - 雑にプレイするための面倒さを除外したい。
の二箇所がありまして、①は処理的に「ちょっとこれダメだろ」な部分がけっこうあってそこが動作のボトルネックになっているため修繕したいなと考えています。
具体的なことを話すと、山がは126x126くらいのマス目で区切られたマップがあるのですが、それをuGUIで処理して動かすということをやっていて、これはかなりやっちゃいけない処理です。山がは60FPSだと端末によっては落ちていたので急遽FPS変更オプションを入れたのですが、たぶんこれが原因だった気がする。
ちなみに『霜夜』もかなりやっちゃダメな動きはしているのですが、あっちは要素がそこまでないのでまぁなんとかなっている(はず。まぁ少なくとも頻繁に落ちるという話は出てない。今回だいぶ改良したし)。
このあたりのことはひとつずつ処理していけば良いのだけれど、問題は②の内容部分。
山がのコンセプトはざっくり言うと「考えなくても雑にプレイできる」なのですが、「考えなくても雑に」というのは画面見なくポチポチしていればOKという意味ではなく、「実際に旅行に出る前にルート眺めつつ『こういう方向で進めりゃいいか』がある」という意味です。
もっと具体的に言うと、『霜夜』だと「このタイミングでこう! これを作っておかないと厳しい!」的なのがあるわけですが、そういう厳しさはなくして、好みで観測装置決めて、適当に未踏のルート選んで、雑に右に進んでいって「あ〜そろそろ基地に戻るか」くらいのノリで基地に戻り、イベントを見る、あぁ、成長したな、とかそんな程度で生きたい。
これが完全にできていたかというと怪しい気がする。
なのでこの雑なノリが許されるように利便性をもっと上げて、雑に目標地点中心にぐるぐる動けるようにできればだいぶ改善されるのでは、と思っています。
とはいえすぐにできるものではないので、余裕を見て徐々に徐々に。太陽の翻訳もまだまだかかりそうなので(現状まだ1章の2/3くらい)。
といったところで8-9月の進捗でした。
そろそろミニキャラも依頼の準備せねばなぁ。最近ずっと同じ画面で下地処理ばっかりしているのですが、ミニキャラが入れば舞台の見た目がかなりシュッとしてくるはず。
貴重なヘソ天。






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