かくもあらねば/20/07
第三字
Gathering Storms
Didi
Lv.24
S/P/E/C/I/A/L=6/4/7/5/6/9/3
Trait: Four Eyes, Wild Wasteland
Tag: Guns, Sneak, Survival
Skill:
[S]: M.Weapon=32
[P]: E.Weapon=20, Explosives=15, Lockpick=42
[E]: Survival=82, Unarmed=46
[C]: Barter=15, Speech=70
[I]: Medicine=63, Repair=50, Science=50
[A]: Guns=61, Sneak=92
Perk:
[E]: Home on the Range, Solar Powered, Stonewall, Toughness, Walker Instinct
[I]: Comprehension, Educated
[A]: Rapid Reload, Silent Running
[Implant]: Monocycle Breeder, Strength Implant
[Others]: Crossbow Specialist (Mod), Eye for Eye
Equipment: Crossbow(Mod), Crossbow Scope Kit(Mod), Armored Duster, Desperade Cowboy Hat, Revealing Waster's Scarf(Mod), Sunglasses Green, Leather Backpack, !CA: Combat Assistant(Mod)
White Legsと戦うべきだと主張するJoshua Graham。危険に身を曝して戦うくらいなら逃げたほうが良いと言うDaniel。
どちらの道を選ぶべきかと問われて、KutoはDanielに賛同した。
「そのほうが安全でしょう」
Didiのように、誰も殺したくないとまでは言わないが、可能な限り安全な道を取りたいものだ。
「そうあって欲しい、くらいのもんだがな」とあくまでDanielは冷静だった。「あるいは、Joshuaの言うように、正面切って戦ったほうが、被害が少ないかも知れん。それは実際にやってみないと、分からん。決行は夜だ。少数に分かれて、谷を抜ける。運が良けりゃ、White Legsは朝まで気付かんかも知れんな。だが、もし気付かれたら……、手伝ってくれ。すべてが終わったら、あんたらの手助けをしてやる」
Didiのお節介も関係して、既にKutoもDead HorseとSorrowの大逃走に手を貸すことになってしまっていた。全くDidiという男は、本当に首を突っ込まなくて良いことに首を突っ込むのだから、手に負えない。
とはいえ、Danielの言葉を信頼すれば、White Legsとは接触せずに逃げられるそうだ。いざ戦わなければならなくなれば、その時点で逃げ出せば良い。
「一応言っておくが、Mojaveへ向かうPine Creekトンネルは崩れてるから、逃げよとしても無理だぞ。岩盤を火薬で破壊しないとな」
とDanielには釘を刺されてしまったが、それは聞かなかったことにして、Kutoは身体を休めることにした。
夜になって、眠っていたKutoを起こしたのは、何所か冷たい色のある低い男の声であった。DidiでもDanielでも、ましてやFollowing Chalkのものでもないこの声は、Joshua Grahamに違いなかった。
(うう、起きたくないなぁ………)
誰か他の人間が来るまで寝た振りを続けようかと思っていたが、だんだんとGrahamの口調が厳しいものになるので、目を開かぬわけにはいかなかった。目を擦り、いかにも今目を覚ましたばかりで眠いのだとでもいうように、Kutoは伸びをしてみせた。
しかしGrahamといえば、その動作に全く注意を払う様子を見せず、「行くぞ」と短く言った。
「どちらへ?」
「Danielはトンネル爆破の準備で忙しい。その間のことをするのはわれわれだ。White Legsに捕虜として捕らえられているSorrowも多い。全員の逃げ道を確保しておく必要もある。未だ戦おうとしている奴らも居るから、そいつらを説得して逃げるように仕向けなければならん。DidiはDanielと共に行った」
淡々と言葉を返して.45 Auto Pistolの装填を確認するGrahamを見て、Kutoは不思議に思った。彼はあくまで、White Legsと徹底抗戦をしようとしているのではなかったのだろうか。
Kutoがそう尋ねると、Grahamは拳銃をホルスターに収め、短く返した。
「お喋りは終わりだ。為すべきことを為せ」
KutoはGrahamとともに出発した。真夜中だが、星と月の光によって、辺りはそれほど暗くはない。
まずWhite Legsの捕虜収容所へと向かう。道中や収容所でWhite Legsに襲われはしたが、ほとんどがJoshua Grahamによる.45 Auto Pistolの下、一撃にて倒された。恐ろしく早い抜き撃ちの正確さは、Kutoがこれまで見たガンマンの五指に入るほどの腕前である。少なくとも、あの牧師やBooneなどよりは上だろう。
Didiが居たら、言い争いになっていたかもしれないな、などとKutoは思った。Grahamの射撃はあまりに正確であり、そして無慈悲であった。
(これって、わたしの存在意義って有るのかなぁ)
闇夜の中、一撃の下に敵を屠っていくGrahamを見て、気になるのはむしろそのことである。一応Kutoも援護射撃をしてはいるのだが、一発も当たらない。当たりそうな弾道が有っても、その前にGrahamの弾丸が命中するのだから、ほとんど役目が無い。精々が、囮か。
「そういうわけじゃない」
「ああいう手合い相手に、おまえは役に立つ」
つまりは説得して来いと、戦力に期待しているのではないと、そういうことか。なるほどそれなら楽である。
「あんたたち、Sorrowの友か。友だな。一緒に、倒そう、White Legs」などときらきら光る目で問いかけるSorrowの戦士たちを、Kutoは説得した。
Item: Party Time Mentats (CHA+5)
Item: Armored Duster (CHA+1)
Challnge: Speech≧75→Success
「あんたたち、Sorrowの友だち。だから、言うことを聞いてやる」と言って説得を受け入れるからには、GrahamのほうではSorrowの友だという自信が無かったようである。
ZionのSorrow全員を助けることができたところで、Grahamと共にPine Creekトンネルへと向かう。
そこで目にしたのは、Crossbowを構えるDidiと、それに対峙する奇妙な仮面を被った男を中心としたWhite Legsたち、七人。否、五人、三人、二人。どんどんと数が減ってくのは、Grahamが.45 Auto Pistolを抜き撃ったからだった。
残り一人、仮面を被った男のみになったところで、Grahamの引き金を引く指が止まったのは、単に弾が切れただけではなく、DidiがCrossbowをGrahamに向けて構え直していたからだろう。
「まだ話し合いの余地が有ります。止めてください」
「そんなものは無い」
とGrahamが装弾しながらDidiに応じる。
引き金が引かれる瞬間、DidiのCrossbowからBoltが飛び出してGrahamの銃を叩き落す。
そんなやり取りを、White Legsが見逃すはずは無かった。
「愚かな外の人間よ、White Legsこそが至高だ」
とPower Fistらしき物を嵌めた拳でDidiに殴りかかる。
だがその拳がDidiの身体に当たることは無かった。Didiが恐るべき素早さでボルトを装弾、White Legsに向けて放っていた。
Perk: Rapid Reload (リロード速度上昇)
腕に刺さったBoltが青い稲光を立ててWhite Legsの全身に襲い掛かる。
「これ以上の争いは無駄です」
崩れ落ちるWhite Legsに向けて、Didiが柔らかい調子で言う。言葉は説得であったが、異様な凄みのあるその言葉に、すぐさま倒れたWhite Legsは跳ね起き、逃げていく。
Item: Party Time Mentats (CHA+5)
Item: Armored Duster (CHA+1)
Challnge: Speech≧75→Success
逃げていくWhite Legsの背に向けて、Grahamが拾い直した.45 Auto Pistolを構えた。だがその弾丸が発射される前に、再度装填されたDidiの矢が拳銃を貫く。
そのやり取りの間に、仮面のWhite Legsは消え失せてしまった。
「あれはSalt-Upon-Woundsだ。White Legsの首長だ」とGrahamが舌打ちをしてDidiを睨む。「あいつを殺せば終わったものを………」
「殺しがしたいわけでしょう。それとも、あなたの言う、為すべきこと、とは人を殺すことなのですか?」
Didiの言葉に対し、ぎりと歯を噛み締めるだけのGrahamを見て、Kutoは一先ず、Zionでの戦いが一応の決着を見たことを知った。
*
「何か面白い物でも見えますか?」
暈けとZionの夜景を望むKutoに、Didiは声をかけたのは、Danielが崩れたPine Creekトンネルを爆破し、道を作っている間に暇を持て余してのことである。
「星が………」
彼女は空を望んだまま、ぼうとした様子で答える。
「星ですか」とDidiが空を仰ぐ。光が見える。Didiの元の眼球は怪我で失われており、今の眼球は戦前技術で作られた機械の目だ。電磁波を捉え、その波長と振幅を定量的に評価できる戦前の遺産は、温度を見積もったり相手の心理を読み取ったりするのには便利ではあるが、こんな眩しい星空を見るのは、あまりに情報量が多すぎて辛い。
「なるほど、確かに素敵な星空ですね」
それでもDidiはそう応じた。
しばらくKutoは無言だったが、やおら言葉を紡いだ。
「前に……、見えないものが見たい、というようなことを言ってましたよね。あれはどういう意味だったのですか?」
「そんなこと、言いましたっけ?」とDidiは恍けてみせる。
「妖精の目とか、何とか」
「ぼくの友だちですよ」
「友だち?」
「だいぶん若いですけどね。あなたよりも若いかな。彼には、妖精が見えるんです。ぼくも、できればそれを見たい。あの子どもの頃に見た、Tinker Bellを」
しかしDidiの新たに手に入れた目では、目に見えない、存在しない妖精などというものは見えないかった。
それでもSiとSumikaに会うため、Didiは久しぶりに南部に戻ってきたのだった。
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