かくもあらねば/31/01
Eureka!
沈まぬ黄金
Kuto
Lv. 21
S/P/E/C/I/A/L=3/6/3/10/4/7/9
Trait: Good Natured, Looser Cannon
Tag: Speech, Barter, Explosives
Skill:
[S]: M.Weapon=11
[P]: E.Weapon=17, Explosives=75, Lockpick=26
[E]: Survival=50, Unarmed=8
[C]: Barter=100, Speech=100
[I]: Medicine=30, Repair=30, Science=36
[A]: Guns=20, Sneak=74
Perk:
[E]: Travel Light
[C]: Ferocious Loyalty
[I]: Demolition Expert, Educated, Hit the Deck
[A]: Mister Sandman
[L]: Mysterious Stranger
[Others]: Black Widow, Cherchez La Femme, Intense Training
[Implants]: Luck Implant, Monocyte Breeder, Sub-Dermal Armor
Equipment: Maria, Cattle Prod, Thump-Thump, Euclid's C-Finder, Plasma Grenade, Pulse Grenade, Great Khan Simple Armor
Si
Lv. 30
S/P/E/C/I/A/L=6/10/4/6/4/9/1
Trait: Fast Shot, Wild Wasteland
Tag: Guns, Repair, Survival
Skill:
[S]: M.Weapon=50
[P]: E.Weapon=30, Explosives=30, Lockpick=100
[E]: Survival=80, Unarmed=20
[C]: Barter=80, Speech=40
[I]: Medicine=22, Repair=100, Science=20
[A]: Guns=100, Sneak=75
Perk:
[S]: Sniper
[E]: Walker Instinct
[I]: Comprehension, Educated, Hand Loader, Jury Rigging
[A]: Cowboy, Nerves of Steel, Quick Draw, Rapid Reload, Run'n Gun
[Others]: Confirmed Bachelor, Finesse, Gunslinger, Lady Killer
[Implants]: Agility Implant, Endurance Implant, Monocyte Breeder, Sub-Dermal Armor
Equipment: Lucky, Mysterious Magnum, Ranger Sequoia, Cosmic Knife Clean Throwing Knife, NCR Ranger Combat Armor, Ranger Helmet
ここにいるよ。
掌にそんな言葉が描かれる。くすぐったい。
「何をやっている、Ranger FE」
ベッドの上のSiにそう声をかけてくるのは、見たくも無い顔の女だ。Moore大佐だ。
彼女はベッドの傍にあったサイドボードを叩く、手の中の熱い塊が震えるのが判る。
「やめてくれ」とSiは言った。「怯えてるんだ」
「何が怯える? 妖精でも居るというのか、え?」とMoore大佐はSiを睨む。「おまえには失望した」
なんと言われようが、SiがKimball大統領の護衛に失敗したという事実は変わらなかった。
そしてMoore大佐は、「Siが任務に成功すれば」という条件付きで除隊を確約していた。だから、任務を失敗したSiを見捨てても、それは仕方が無いことだ。気にしてはいない。
いまやそんなことはどうでも良かった。
Sumikaの姿が何処にも見えない。
そして愛らしい声さえも聞こえない。
Vertibirdの破片が頭に当たったせいかもしれない。Siは、彼女のその熱さをもってしか、その存在を感じられなくなってしまった。
見えない。聞こえない。
だがSumikaは、居るのだ。生きているのだ。見えなくなってしまった。聞こえなくなってしまった。それでも、ここに居るのだ。Siはそれを知っている。
もうやめようよ。
さよならしようよ。
諦めようよ。
Sumikaはそんなふうに、掌に文字を描いて主張する。だがSiは、己とSumikaとを繋ぐ紐を断ち切ることはしなかった。
「まだおれは諦めない」
いま、ようやく解った。
Siは諦めない。
Siは、諦めなければ何もかもが上手く行くと思っているわけではないし、信念を持って行動すれば神が救ってくれると信じているわけではない。
己の為すべきことが、いつの日か実を為すことなく終わってしまうこともあるかもしれないと思っている。
だがそれでも構わないと、いまはそんなふうに思っている。
Sumikaの姿が見えなくなったとき、復讐なぞ追い求めずに、Sumikaと共に生きれば良かったと後悔した。
だが自分は馬鹿だから、きっと大事なものを失うまでは、気付かなかっただろう。Sumikaの大事さを実感するには至らなかっただろう。
だから、無駄ではなかった。何も実ることはなかったけれど、無駄ではなかったのだ。
かくあらねば、かくあらねばと想い、行動してきて何も結果を出すことはできなかった。それでも無意味ではなかったのだ。
諦めないということは、結果を諦めることなのだ。
諦めるというのとは、少し違うかもしれない。ただ只管に努力をして、結果を出すことなど忘れる。ただ夢中で前に進もうとすることなのだ。たとえその先に何があるのか判らなくても。
Siはベッドから出て、Ranger Combat Armorを身に着ける。
Added: Ranger Combat Armor
恩人である少尉から譲り受けたLucky。
Added: Lucky
Siを拾ってくれたJohnnyから貰ったMysterious Magnum。
Added: Mysterious Magnum
若い命を想って命を絶ったRangerが遺したRanger Sequoia。
Added: Ranger Sequoia
それぞれを腰と背中のホルスターに入れる。
Rangerのヘルメットを被り、掌の中の熱い塊をポケットに入れる。
Added: Ranger Helmet
「おれはまだ諦めない」
Sumika、おまえはおれに諦めろと言って、おれは諦めないと言っているけれど、同じ方向を向いているんだ。
*
Kutoは己の考えを纏めるために、ひとりになりたかった。
いまのところ、全ての物事はKutoの想定の範囲内で進んでいる。Kimball大統領の死は、NCRの戦力に大きな影響は与えはしないだろう。だが、怒らせるのには十分だ。Hoover DamでのNCRとCaesar's Legionの最終決戦は避けられない。Caesar's Legionは敗北するだろう。
だがそれだけでは良くない。KutoはNCRに狙われている。NCRにも共倒れになってもらう必要がある。となると、来る最終決戦で、ある程度Caesar's Legionに頑張ってもらう必要があるのだが。
「手が足りない」
KutoとED-Eだけでは、戦況を変える力はない。いままで色々と協力者を探してきたが、Booneは見付からず、Veronicaは旅に出てしまった。
(せめてひとりでいいから、Rangerから守ってくれる程度に腕の立つガンマンがいればなぁ………)
無茶な要求だということは解っているが、Kutoも戦場に立つことをCaesarに命じられている。あるいは彼も、Kutoの企みに気づいているのかもしれない。ならば、彼の予想を超えるような人材を発掘してこなければならないのだが、そうそう上手くはいかない。
だからKutoは悩んでいたのだ。
考え事をするために、ひとりになりたかった。Fortやモーテルなどではない、もっと静かな場所で。
思い出したのは、BOSから受け取った秘密基地の鍵であった。確かNew Vegas区域から東に行ったところに、バラックに偽装された基地があったはずだ。
「ここかな………」
とkutoはDeathcrowに警戒しながら開けた戸の向こうには人影があった。まさかBOSの生き残りか、と身構えたが、よくよく見れば、その人物は濃緑色の作業着を着ており、明らかにBOSではない。
(あれ、間違えたかな)
室内を見渡してみても、秘密基地へ通じる梯子や階段のようなものは見当たらない。間違えて違う小屋に入ってしまったらしい。
作業着の男は、Ghoulであった。参ったな、と思いつつ、「すみません、間違えました」と去ろうとしたとき、そのGhoulが急に立ち上がった。
「Rafaela?」
とGhoulはKutoを知らぬ名で呼んだ。
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