Our Little Secret

家族のあいだに、
調和が保てれば、
人生は成功だ。
(ウテ族の格言 『アメリカ・インディアンの書物よりも賢い言葉』より)

Lynn
Lv. 7
S/P/E/C/I/A/L=8/3/10/5/4/8/2
Tag: Melee Weapon, Science, Unarmed
Skill:
[S] M.Weapon=51
[P] E.Weapon=10, Explosives=25, Lockpick=25
[E] B.Guns=21 ,Unarmed=55
[C] Barter=16, Speech=16
[I] Medicine=23, Repair=21, Science=51
[A] S.Guns=25, Sneak=25
Perk:
[S] Iron Fist
[E] Toughness
[Others] Lawbringer, Charge!, Lady Killer, Tackle, Track Star
Equipment: Wattz 1000 Laser Pistol, Wattz 2000 Laser Rifle, Merc Charmer Outfit, Biker Goggles
Rad: 156



 Jamesに会ったら、訊きたいと思っていたことがたくさんあった。

 自分はいったいどうなってしまったのか?
 なぜ変身なんてことができるのか?
 LynnのVaultで語った言葉の真意はなんなのか?
 LynnのいたVaultはどこなのか?
 そして、Lynnの母と妹はどこへ行ってしまったのか?

 あまりに多すぎて、言葉が出てこなかった。
「すまないが、Lynn、ちょっと手伝ってくれないか」
 先にJamesがそう言って、手招きした。
 Lynnは頷いて、Jamesのところに近づく。彼がTranquility Loungerのひとつを解放すると、中から見覚えのある顔が現れた。金髪に赤い肌、Ritaだ。彼女はしかし、眠っているように動かなかった。
「Tranquility Lane内でBraunにやられたせいみたいだね。ちょっと降ろそうか」とJamesに言われ、ふたりでRitaを床に降ろす。「できるだけ頭を揺らさないように」

 Jamesは何処に持っていたのか、簡易的な医療器具でRitaの体調を診察した。
 DogmeatもRitaを心配しているのか、近寄ってきて彼女の顔を舐めた。
 やがて診察が終わり、Jamesが告げる。「筋弛緩剤や麻酔薬を注射されたみたいだね。といっても、脳や神経を傷つけるほどの量じゃない。Braunにも良心があったってことかな。3日ほどは歩くのも難しいだろうし、痺れが完全に取れるまでは1週間程度はかかるだろうが、まぁ大丈夫だろう」
 それを聞いて、Lynnはほっとした。Ritaとは仲が良かったわけではなく、むしろ仲違いしていたといえるだろうが、それでも後遺症なく助かったというのは嬉しい。

「ありがとう」
 と急にJamesが言ったので、Lynnは驚いた。「え?」
「いや、なんかほっとしてたからさ。そういえば、Tranquility Laneでも言ってたけど、きみはRitaと友だちになっていたのかい?」
「友だちというか………」
 Masked Raiderのことは、どうにも話しにくかった。
「えっと父親の……、あなたのことを探していることとかを聞いたくらいです。Vaultを急に出て行ったとか」
 否、これは直接Ritaから聞いたわけではなかったか。しかしRitaとの諍いのことを話すよりは良いだろう。
「うん、Project Purityはこの子にとっても……、とても大事なことだからね」


 Project Purity。Jefferson記念館のホロテープでも聞いた単語だ。
 それはなんなのか、Lynnは尋ねた。
「Project Purityには、多くの人間が人生を捧げてきた。ぼくも、この子の母親も……、そうだ。Project Purityの根本は……、だ。綺麗な水を、あらゆる人間が自由に使えるようになる」
戦前のように?」
「そう、きみが生きていた時代……、戦前のように、だ。そんな未来のために、ぼくたちは多くを犠牲にしてきた。ま、それももうすぐ終わりだ。ぼくにはこの計画を見届ける義務がある。これまで多くの犠牲になっていったものが、いったい何を作り出すのか、それを見届けなくてはならない。この子には……、Vaultの外には出てきてほしくはなかった。建造された理由はどうあれ、Vault101は世界でもっとも安全な場所のひとつだからね」

 そこまでJamesが言ったとき、Ritaが呻いた。うっすらと彼女の目が開き、緑色の瞳が姿を現す。
「Rita?」すぐさまJamesがRitaに跪く。「大丈夫か?」
Ritaは小さく口を何度も開いた。どうやら何かを喋っているらしい。
「え? なんだって?」
「何も言わずに……」Ritaは掠れるような声で言葉を紡いだ。「出て行かれたから……、だから………」
 どうやら彼女は、今のLynnとJamesのやり取りを聞いていたらしい。
 Jamesはゆっくりと首を振った。
「ごめん。何も言わないのがいちばんだと思ったんだ」
「今からでも……、戻ろう?
Overseerはそれを許さないだろうな。彼には今回の件で、随分と嫌われてしまっただろうし」Jamesが小さく笑う。「とりあえず、Rivet Cityに戻ろうか。今はやることがある」
「うん………」
 呟き、Ritaは目を瞑った。

 JamesがRitaを背負い、Lynnは全員分の荷物を背負って外に出た。
「久しぶりに外に出ると、日の光が格別だなぁ」JamesはRitaを背負ったまま、両手を伸ばして伸びをする。「ああ、ビタミンDビタミンD。さて、どうやってRivet Cityまで行こう。Lynn、きみはどうやってここまで来たんだい?」


「バイクで……、サイドカーがついているので、多少ならいろいろ乗せられますけど」
ガレージの前に停めたバイクのところにJamesを案内する。
「おぉ、良いバイクだねぇ!」とJamesが指を鳴らす。「ふむん……、すまないけど、Ritaをサイドカーに乗せてもらっても良いかな?」
「運転していきますか?」
「ぼくが? そうしたら、きみが帰れなくなるだろう?」
「おれは……、後でも大丈夫です」
 本当のところは、Jamesにいろいろと質問したいことがあった。RitaとJamesだけを先に帰したくはなかった。
 しかしRitaを慈しむJamesを見ているうちに、こうするのが正しいのだと思うようになっていたのだ。どうせ己のことは後から訊けば良いだけのことだ。
「特に急ぎの用もありませんから……。道が荒れてるから難儀するかと思いますが、そんなにスピードを出さなければ、危ないことはないと思います」
「いや、この辺りは危ない。Raiderの集落が近くにあるっていうからね。わんくんと一緒とはいえ、残してはおけない。一緒に行こう


(わんくん………)
 Dogmeatに対するJamesの呼称については、突っ込まないことにした。突っ込んで、Dogmeatという名を教えるほうが問題になりそうだ。
「でも、どうやって?」
「きみが運転席、Ritaがサイドカー、ぼく走る、わんくん走る
「無茶では?」
「ゆっくり走れば、大丈夫。昼走って、夜休憩で行こう。まぁ3日くらいで着くだろう。さぁ行こう」

 冗談を言っているのかと思ったが、Jamesは本気のようだった。既に走り出している。Dogmeatも、彼の言うことを理解したかのように、Jamesの後をついていっている。
「ほらほら、置いておくぞ」
 Jamesの足取りは軽快だ。Lynnは、Three Dogの言っていた、Jamesは体育会理系だ、という言葉を思い出した。


0 コメント :

コメントを投稿

 
Toggle Footer