世界樹の迷宮地下一階(と称されているらしいが、実際に地下であるのかどうかはわからない。なにしろ陽が射し込んでさえいるのだ)、エレベータ(なのか技師の言う通りワープ装置なのか、それとももっと単純な乗り物なのか)から1分と歩かずに武装をした人物に出あった。中世の絵画で見るような鎧に先の尖った長槍を携えているその男は執政院から派遣された役人だった。彼はキャプテンらに、地下一階の地図を完成させるようにと言い渡した。どうやらそれがギルドが公認ギルドに昇格するために必要なことらしい。

まだ公認ギルドになっていなかったんだね……」歩きながらドクターが言う。「やっぱり言葉がわからないというのは不便だなぁ」
「ヴェルダンディに視覚翻訳装置でも作ってもらいましょうか。IA通さないと使えませんけど」とサイバネティシスト。
「そうだね、ぼくらがこの中にいる間はヴェルダンディにも余裕ができるだろうし……、いや、やっぱり修理機構がある程度直ってからかな」

ヴェルダンディとの通信はこの迷宮の中に入ってから、使用不能になってしまっていた。細かい原因は不明だが、少なくともヴェルダンディ側で何かしらの異常が起こったわけではなく、迷宮に起因する問題らしい。おそらく墜落の原因となった妨害電波のためであろう。現在サイバネティシストや技師の手を借りつつ、対妨害電波用のシールドの構築をしているらしいが、今現在のキャプテンとしては、ヴェルダンディと連絡が取れないというのは、不安だ。

ちなみに現在マッピングを行っているのはサイバネティシストである。ドクターと技師は絵心と字の丁寧さがなく生物学者は標本採集に夢中ということで、最初はキャプテンが行っていたのだが、彼女の場合マッピングに集中しているとどうにも足元や目の前がおろそかになってしまい、ころんだり頭をぶつけたりしてしまっていた。見かねたサイバネティシストが代わってくれたのだ。
使用道具は紙と鉛筆。無重力空間でも使用できる古き良きツールである、というのはサイバネティシストの弁で、確かにその通りだ、とキャプテンは思った。彼は鉛筆で絵も描ける。

マッピングをしていたときは集中しすぎていて、それはそれで大変だったのだが、手持ち無沙汰になるとそれも苦労する。先行してしまいがちな男性陣2人とマイペースな動きをする女性陣2人(特に生物学者)をまとめなくてはならない。
しかもこの迷宮内には凶暴な生き物もいるという。今のところは出あってはいないが、いつどこから出てくるかわからないため、常に神経を尖らせていなければならない。

生物学者によれば、一般的にはキャプテンら地球人は、この星の生き物であるエトリア星人よりも強靭であるはずらしい。その理由は主に重力の小ささであるという。傷ついた皮膚が堅くなるように、強い重力下では強い筋力を持った生き物が発達しやすい。常にそれが当てはまるわけではない(そもそも地球外生命体に今まで地球人類が出会ったことなどなく、これは単なる仮説なのだ)が、今までのサンプルから考えるとおおむね人間にもそれが当てはまるらしい。つまりエトリア一般人に比べてキャプテンらは強い、と。
おまけにキャプテンは運動は得意である。宇宙学校での訓練でEVAの成績は女性ではトップだった。幼いころから格闘技も習っている。戦闘用ではないが、船内外活動用の各種デバイスも持っている。なにより、腰の銃もある。大丈夫。彼女は誰にも気付かれないように深呼吸をした。

「行き止まりかな」前方のドクターが言う。
「そうみたいですね……」サイバネティシストがマッピング。

キャプテンは2人の間から前方の道を覗き見る。道は細く狭まっていき、そして何かがあってそこから先は深い木々に阻まれている。

「あれ……、なんでしょう?」キャプテンは指を指して道が途切れているところをにある白いものを指す。
「どれ?」
ドクターが目を細める。彼は眼鏡をかけており、近視だ。視力の良いキャプテンでもぎりぎり見えるくらいのものなのだから、彼には見えないだろう。
「何か白っぽいものが奥に見えます」
キャプテンは先頭に立って物体に近付く。

白いものは白骨死体の頭部だった。少し予想できていたことだったので、できるだけ動揺を隠そうとしたが、内心非常に驚いた。半端に腐乱した死体ではなく、白骨化してしまっていて良かったと思う。悲鳴をあげそうだったが、なんとか留めることができた。

「これは……、だいぶ経っているね」とドクターが冷静ぶった声で言っているのが聞こえる。「うーん、でもそうでもないかなぁ……。この辺は生態系の動きが活発っぽいし」
「そうですねぇ。獣がいるらしいですから、一ヶ月くらいでこれくらいになるかも」生物学者が呑気に言う。

技師も対して衝撃を受けている様子はない。サイバネティシストがキャプテンのほうを見ているのに気付く。心配してくれているらしい。キャプテンは頷いてみせた。
死者を悼む気持ちを感じたキャプテンは、白骨の傍にしゃがみこんだ。手を合わせようとする。
ふと死体の傍らに落ちている茶色い物体に気付く。どうやらこの死体のブーツのようだ。ブーツの中に光るものが見える。手を伸ばしてみると、硬いものに手がぶつかる。それは白色の石だった。

Event Phase
Get:白石

誰かが叫んだのが聞こえた。女の声。生物学者だ。
キャプテンは跳び退った。ブーツの下の地面から、何かが飛び出してきた。

Battle Phase
Mode:イベント戦闘

Enemy:ひっかきモグラ*3

Turn1
ひっかきモグラA→キャプテン
ひっかきモグラB→生物学者
ひっかきモグラC→生物学者
技師→ひっかきモグラA
生物学者:アナコンダ→ひっかきモグラA(Kill)
キャプテン→ひっかきモグラB
サイバネティシスト:聖なる守護の舞曲→全員(Def Up)
ドクター→ひっかきモグラB

キャプテン:19/27, 生物学者:5/23
技師:24/24, サイバネティシスト21/21, ドクター20/20

薩摩芋色の体色をした3体の生き物は、キャプテンと生物学者にその爪を向けて飛びかってきた。
キャプテンはノルン・セカンドから持ち出してきた小型建設用端末、展開型杭打ち機を振るう。地面に打ち込み展開すれば盾としても機能する代物だが、振れば武器としても扱うことができる。

しかし展開型パイルバンカーが当たっても、薩摩芋色の獣は怯まなかった。1体がキャプテンに、2体が生物学者へと襲い掛かる。
生物学者は捕獲用電動伸縮鞭で1体を食い止める。【アナコンダ】の神経毒が回り、1体の獣の動きが止まる。

だが彼女へと向けられたもうひとつの爪は動きを止めていなかった。
キャプテンは彼女を守るために展開型杭打ち機を生物学者の眼前に突き刺す。展開。【フロントガード】モード。

だが遅かった
展開したパイルバンカーの隙間を潜り抜け、生物学者を紅あずま色の獣の爪が襲う。

Turn2
キャプテン:フロントガード→前衛(Guard)
生物学者:防御(Gurad)
ひっかきモグラB→キャプテン(Miss)
ひっかきモグラC→生物学者(-5:Kill)
技師→ひっかきモグラ(Kill)
サイバネティシスト→ひっかきモグラ
ドクター:キュア→生物学者(Miss)

キャプテン:19/27, 生物学者:0/23(Dead)
技師:24/24, サイバネティシスト21/21, ドクター20/20

Turn3
ひっかきモグラC→キャプテン
技師→ひっかきモグラC
サイバネティシスト→ひっかきモグラC(Kill)

キャプテン:9/27, 生物学者:0/23(Dead)
技師:24/24, サイバネティシスト21/21, ドクター20/20

Result Phase
Get:小動物の骨*2


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