地球上の誰かがふと思った。
「《奇襲する先遣隊》で《還魂の戦司祭》を配置すれば2マナぶんマナブーストできるのでは……?」


 新たなコンボと自分では思っているものを考案することは何物にも代え難い悦びである。
 《還魂の戦司祭》——第7弾までで、SSを伸ばす直接的なランプやコスト軽減ではない瞬間的なマナブーストが行える唯一のカードだ。と書こうと思ったら《イシス》による無限マナもある意味マナブーストだ。まぁいいや。

 この《還魂の戦司祭》をコストを消費せずに配置することで、浮かせておいたソウルと合わせてマナブーストを行える……、というのは3弾時点で作ったアイディアだった。
→日誌/ラスクロ、ぼくの考えたメディアメタだよ黒橙T白フリーバレットデッキ

 当時はブーストしたマナを《神殺しの魔弾》に使うという殺意溢れたデッキであったが、年月は人を変える。
 今回はもっと穏やかにランデスである。

■青紫t白ウララランデス
ユニット - 36 (5)

時代コスト名称PowAtkCA枚数
2
3
運命の調律師
マイサ
2500
2
3
2/3
3
3
還魂の戦司祭
3000
3
2
3/3
1
1
ティターニア
1000
1
2
2/3
1
2
嵐呼びの神射手
2000
1
2
3/3
2
3
奇襲する先遣隊
2500
2
2
3/3
2
8
天雷の竜騎神
イェルズ
3000
3
2
2/3
3
5
粉砕の風
メルカンデ
3000
2
2
2/3
3
5
ジークフリート
3500
3
2
2/3
4
5
ハンニバル・バルカ
4000
3
1
3/3
1
1
覇力の見習い剣士
1500
+500
1
+1
3
3/3
1
2
極海の宝声
アイネ
2000
2
2
3/3
2
2
新月の武者巫女
ミズキ
2500
2
2
2/3
2
3
幻惑のセイレーン
2500
2
2
3/3
3
3
霊薬士
マキナ
3000
2
2
3/3

スペル - 12 (9)

時代コスト名称CA枚数
1-4
4
嘆きの雨
3
3/3
1-4
2
アストラルウェーブ
3
3/3
1-4
2
迅速な調達
2
3/3
1-4
4
郷愁の唄
3
3/3

ヒストリー - 0 (0)

ストラクチャ - 2 (2)

時代コスト名称CA枚数
1-4
3
バトルシップ天砂の息吹号
3
2/3

 理想的には先攻を取り、

  • 1手目《ティターニア》
  • 2手目《アストラル・ウェーブ》
  • 3手目《奇襲する先遣隊》
  • 4手目TA《奇襲する先遣隊》→《還魂の戦司祭》→《アストラルウェーブ》+《ティターニア》

ランド0! という非の打ち所がないように見ようと思えば見えなくもないと思いたいコンセプトであった。

 完成となればとりあえず実戦で試してみるものである。
 そしてCPUで試してみたら見事に負けそうになったわぁ!
 あぶねぇ、最後《嵐呼びの神射手》から《幻惑のセイレーン》が捲れなければ敗北であった。

 とりあえずいまさらわかったことがひとつあり、ラスクロでランデスは難しい。
 その理由は大きくわけてふたつで、

  1. 手札がすべて土地になる
  2. 時代が進むと軽くて大きいユニットが出てくる

である。
 1のおかげで土地を破壊しても相手が土地事故を起こす確率が増えるわけでなし、2のおかげでランデスを続けていても時代3になると2マナ3000/2というのが特にデメリット持ちではなく存在する。
 ちまちま土地を削っていたのでは、割に合わない。
 これでは駄目だ。新たなデッキを探さなくては。

 こうして放浪の日々が始まった。
 土地に出向いては、その土地を割っていく日々。開墾と悔恨。墾田永年私財法。歴史。地理。地理の授業ではキ○タマと覚えろと言われたキンタ盆地(マレーシア)のことが頭をよぎる。
 そしてひとつ疑念がわき起こる。
「SSを縛りたいからといって、ランデスする必要はないのではないか……?」

 ラスクロはすべての手札がSSになる。
 そのため、土地破壊に対する(枚数的な)ケアは容易である。

 一方で、手札に土地という概念が無く、土地を引いたら出せばよい、というわけではないため、最終到達地点のSSの数が少ない。
 ならば、そう、その少ないSSを縛ればよいのだ。
 かつて《モーツァルト》を《光波の聖剣士 ユセナ》で戻すことで何度も相手のSSを縛る、というデッキ自体は提唱されていた(ような気がする)。活躍したのかは不明だが。 


 天空編で《極海の宝声 アイネ》が登場したことで、このデッキタイプは明らかに強化されたと考えて良いだろう。
 ではどのように方向性を確立していくか?
 《モーツァルト》を1回出すだけではつまらない。2回は出したい。

 だけではなく、毎ターン出したい。

 《モーツァルト》は時代2-3なら2-3枚のSSを凍結させられる。
 2回出し続ければ毎ターン4-6枚を凍結できる。これはかなり有効だろう。

 そのためにはどうすればよいか?
 必要なのはバウンス配置の2つの要素だ。そしてどちらも、既にそれを行うための方法の一部については提出されている。

 《光波の聖剣士 ユセナ》と《奇襲する先遣隊》である。
 だがまだこれだけでは足りない。
 メイン1で配置→《光波の聖剣士 ユセナ》でバウンス→《奇襲する先遣隊》で配置、では2回配置はできるものの、既に場に《モーツァルト》が出てしまっているため、次のターンに同じ行動は取れないのだ。

 《ウルスハの突風平原》を使う?
 いや、《ユセナ》と《奇襲する先遣隊》も手札に戻ってしまう。駄目だ。
 
 どうにか単体のユニットをアド損無く戻せないか……?
 《月貞理羽》……、は悪く無いけど、除去がやや難しい。
 何か、何か無いか。

 こうしてバウンス可能なユニットを求めて漂泊の日々が中略。

 そして見つけた。

→夢構築の工房|【クラシック】救護隊×傾城カウンター

 《迅速な救護隊》である。


 ちょうど紫はある。《クレオパトラ》が入る余地もある。《迅速な救護隊》の効果がすぐに使える。

 《モーツァルト》x《光波の聖剣士 ユセナ》x《奇襲する先遣隊》x《クレオパトラ》x《迅速な救護隊》xストラクチャ。

 掟破りの3色6枚コンボ。

 しかし一度《奇襲する先遣隊》が出ればその効果で出せる範囲のサイズのユニットばかりである。
 しかも一度この形式が確立されれば、あとはメイン1での《モーツァルト》と《迅速な救護隊》配置ぶんの4マナしかかからないので、残ったマナで相手のユニットをバウンスしたり、攻めるためのユニットを展開したり、時代錯誤したりできる。

 これだ。

 デッキが、完成した。

■青紫アイネ・ツヨイネ・ナハトムジーク
ユニット - 35

時代コスト名称PowAtkCA枚数
1
2
わだつみの声
アンジュ
2000
1
1
2/3
1
2
極海の宝声
アイネ
2000
2
2
3/3
1
3
モーツァルト
2000
1
2
3/3
2
3
光波の聖剣士
ユセナ
2000
+500
1
+1
2
3/3
2
3
幻惑のセイレーン
2500
2
2
3/3
2
3
サラスヴァティ
2500
+500
2
2
2/3
3
2
竜吉公主
3000
2
2
2/3
3
3
理力の銛打ち
3000
3
2
2/3
1
2
クレオパトラ
2000
1
2
3/3
2
3
大翼の勇者
スワティマ
2500
1
2
3/3
2
3
奇襲する先遣隊
2500
2
2
3/3
2
3
竜風拳
シオン
2500
+500
X
2
3/3
4
5
ハンニバル・バルカ
4000
3
1
3/3

スペル - 10

時代コスト名称CA枚数
1-4
4
郷愁の唄
3
3/3
1-2
3-4
4
海難
2
2/3
1-2
3-4
1
嵐の進撃
3
2/3
1-3
4
2
炎術弾
3
3/3

ヒストリー - 5

時代コスト名称CA枚数
1-4
1
時移しの魔笛
3
2/3
1-4
2
静寂のハンドベル
3
2/3
1-4
2
時流れの霊琴
2
1/3

ストラクチャ - 0

 《還魂の戦司祭》や《迅速な救護隊》、どころか白がいつの間にか消えているが、それには山より深く、海より高い事情があるのだ。
 まず枠が無い。
そしてそもそも《還魂の戦司祭》+《奇襲する先遣隊》は戦闘フェイズにしかマナブーストできないのだが、捻出した2マナの使い道が無いのである。

 《迅速な救護隊》を抜いたことで《モーツァルト》をアド損することなくぐるぐるさせることができなくなったが、もともと6枚コンボとか尋常な神経で行うものではないので忘れてよい。誰だこんなの考えたの。

 そうこうしているうちに、なんだか青紫の普通のデッキになっていやしないだろうか……?
 あ、待って待って! ちょっと待って! ほら、《サラスヴァティ》が入ってる!


 《サラスヴァティ》が入っていることに突っ込む方もいらっしゃるかもしれないが、ちょっと待ってほしい。
 これにも事情があるのだ。
 だから刃物は仕舞って落ち着いていただきたい。話せばわかる。

 まず、このデッキが最も苦手としているカードやデッキタイプが何かわかるだろうか?
「得意としているタイプも無いだろ」と言わずに考えていただきたい。

 凍結したSSより多くのSSを置くランプ?
 軽いコストで小型を大量に展開するウィニー?

 いや、違う。それらはオーラやバウンスなどで超えることができるのだ。
 怖いのは、《大飛空塞 炎府城》を用いたCBデッキである。
 一度3マナで出してしまえばマナを使わないというだけではなく、一度CBが誘発しただけで2000ダメージを飛ばしてくるので、2000サイズがキーとなるこのデッキに対しては致命的に働く。

 では青紫というカラーで《大飛空塞 炎府城》のメタとなりうるカードは何かわかるだろか?
 《竜吉公主》?
 申し訳ないが、サから始まってィで終わるインド原産のカードの中から選んでほしい。
 そう、同じ結論に辿りついたはずだ。

 《サラスヴァティ》である。

 アビリティの矛先を変えるという唯一無二の効果を持つこのカード、そうこのアビリティこそが世界を変える。俺だけが掴んだ――俺だけのマッハッ! 空手家愚地克己、灼熱の時間(とき)。
 
 しかもこのデッキは《クレオパトラ》によって《サラスヴァティ》が速攻を持つため、出た瞬間にアビリティを使用することが可能なのだ。多い日も安心だ。

 というわけでオンでトライ。

VS. 5色CB
 先攻。
 こちらが2手目まで動けない状況で、相手は《血風の狂戦士 バルカヌス》。CB《ヘラクレス》を合わせ、2手目が《黒太子 ガイ・ヴァ・ナム》。
 さらに《呂布》CBも追加で、おまけにこちら時代1ユニットがおらず、動けるようになった4手目までにライフが10点まで落ち込む。

 とはいえ(途中《わだつみの声 アンジュ》が捲れたがために4T発展にはなったけれど)時代2になってからは《理力の銛打ち》、《モーツァルト》、《光波の聖剣士 ユセナ》、《極声の宝声 アイネ》が一気に機能し始める。
 相手は4色までは揃っている状況で《滅史の災魂 ゴズ・オム》が捲れるも、うち3色は縛られているという素敵状態のまま、《理力の銛打ち》+《モーツァルト》+《ユセナ》固めをしながら《勇気の大翼 スワティマ》で殴り切って勝利。


VS. 橙単ランプ
 後攻。
 《モーツァルト》はあるものの、それ以外のパーツが特に見えず。
 しかもランプだったもので、《モーツァルト》で1や2のSSを凍結してもあんまり意味が無い、という状況のまま《時流れの霊琴》で誤魔化しながら時代2へ。
 ようやく《奇襲する先遣隊》や《極海の宝声 アイネ》、《光波の聖剣士 ユセナ》が揃いだしたものの、相手の場に《岩肌の見張り番》と《万里の長城》が。
 まぁ《陽祠堂の守り人 ダナーン》がいるでなし、《万里の長城》は破壊すればいいか。

 ん? ヒストリー破壊……?

 破壊どころかバウンスさえ積んでいなかった。
 一度は《万里の長城》からカウンターが外れるのにスタックして《竜吉公主》でバウンスしたりして攻撃を通したものの、そのまま何もできなくなって負け。



 1-1。うむ、わかりやすく微妙である。
 というか「ランプはオーラやバウンスで超えられる」とか書いていたけど駄目だった。ちゃんとヒストリー破壊は入れましょう。

 とりあえず《モーツァルト》、《光波の聖剣士 ユセナ》、《極北の宝声 アイネ》あたりのコンボパーツは相応に働いたので、もうちょっと煮詰めるとまともになると思いたい。
 え? 《サラスヴァティ》? 俺の隣で寝てるよ。

 さて、天空編1では《極北の宝声 アイネ》と《海難》がSS凍結に大きく寄与したわけだが、天空編2ではどんなSS凍結が出てくるだろうか。
 ここでChoronicle Notes (Sigsさんのブロマガ)から新カードを引用しよう。


《盗賊公の恐喝砦》
画像はSigsさんのブロマガ Chronicle Notes

「On est grand par l'amour et plus grand par les pleurs(人は愛によって大きくなり、涙によっていっそう成長する)」
《オランピア》の登場する『ホフマン物語』より

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